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~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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自然賛歌と元気な子どもたち  金井 英明 『田園幻想画』展

  金井 英明『田園幻想画』展

 四季に富む色鮮やかな色彩の北の大地の中で、子どもが明るく元気に無邪気に遊ぶ…メルヘン調でほのぼのとした情緒を画面いっぱいに描いた作品22点を発表、訪れるファンの心を和ませている。個展は道内外で数多く、10月にも札幌で開いたばかり。

 「30年以上は描いている」という『田園幻想画』は、自然賛歌と生き生きとした子どもたちの表情を描いた詩情豊かな内容。総出展22点のうちスケッチ画8点以外は、アクリル絵の具で細密に描いている。

 主に夏と冬の風景。縄跳び、竹馬、虫取り、雪合戦、雪だるま作りなどに興じる子どもの姿を楽しそうに、同時に生き生きと描き上げている。

 作品『イルミネーションが輝いた』は、イルミネーションが輝く道庁赤れんが前で子どもたちが雪だるまを作り、『竹馬パカパカ』は、菜の花畑の中の1本道で竹馬に乗って遊ぶ子どもたち…元気な声が響いて来そう。

 これら作品には、作者自身の幼い頃の思い出が秘められている。「よく外で遊んだ。輝いていた。今の子どもたちは遊ぶ時間が減り元気がない」と、憂慮する。

 『幻想画』は、現代社会への警告でもある。

 札幌・9階三越ギャラリー(南1西3)で28日まで。

 ◆ 写真の作品は『ウキウキ ワクワク ハイキング』 (44㌢×67㌢)

 

 かない ひであきさん 

 「子どもの頃に輝いていた情景や風景を描き、次代に伝えたい」。毎年精力的に発表を続け昨年10月、横浜の高島屋でも個展。現在の三越展と前後して富良野プリンスホテルでも発表。1981年以来続いている札幌大通公園のホワイトイルミネーションを創案し、アートディレクターに。2000年に道郵政局発行のふるさと切手、郵政省発行有珠山噴火災害の寄付金付き切手のそれぞれ原画を制作、寄付金は3億5000万円を超えた。市立札幌病院ステンドグラス壁画なども制作。道学芸大学札幌分校特美デザイン科卒。1941年札幌市生まれ。

 札幌市中央区北1西1、王子サーモンビル2階、イルミナージュギャラリーショップ。

(美術ジャーナリスト  五十嵐 恒)

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『鮮やかな色彩の“花火の競演”』 ~白鳥 洋一「札幌絶景」展

   『鮮やかな色彩の“花火の競演“』 

~白鳥 洋一「札幌絶景展」~

 「札幌の絶景を写真ではなく、私なりに描いた絵にした」―。豊平川に打ち上げられる花火をモチーフ(主題に)、赤を基調にアクリル絵の具でカラフルに描いた『豊平川花火満開』のシリーズ14点を発表。このうち30号から120号が9点。「殆んどをここ3ヵ月程で描いた」。02(平成14)年以来7年振り11回目の個展。

 どの作品も目の覚めるような“赤の競演”である。昨年までは『PARADISE OF SNOW』シリーズを中心にモノクロ調を基調にしていたが、今年の新道展に“赤い花火”の大作を発表、イメージを変えた。

 「以前から『色』を温めていた」というシリーズは、夜空に花火が広がり、川面に揺れる赤い色彩が鮮やか。打ち上げられる数々の花火は、何かの記号のような形状であり、主に黄色で縁取られ、落下する火の粉も黄色…など、夜空の黒とも調和して非常にカラフル。

 楽しい作品だが、花火の一瞬のはかなさに思いを寄せているようにも感じられる。筆だけで丁寧に描いており、次ぎの“札幌絶景”に期待を持たせる。

 札幌・ギャラリーエッセ (中央区北9西3)で20日まで。

(美術ジャーナリスト  五十嵐 恒)

  しらとり よういちさん

 豊平川の花火を何度も見た。「無情の世界に誘われますね」。“赤い作品”だけをそろえたのは初めて。今後『札幌絶景』シリーズを続ける。1級建築士で絵は独学。1971年にモダンアート協会に初入選以来38年。新道展で1990年協会賞、96年かおる賞を受賞。2000年にニッサン童話と絵本のグランプリで絵本部門優秀賞、01年には大賞、同年三岸好太郎・三岸節子賞展に入選。03年旭屋書店ブックカバーデザインコンテストでベストデザイン賞。08年の『SAPPORO IS WHITE』展(札幌芸術の森美術館)に出品。新道展会員。東北工業大学卒。1951年留萌市生まれ。札幌市西区西野8条3丁目6の8。

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『清そな美の白磁の器類』

『清そな美の白磁の器類』 ~錦織 宏作陶展~

 本格的に作陶の道に入って約20年― “新しい染め付けたち”と題して『白磁』の新作38点を出品、会場に清そ感を広げている。07(平成19)年の個展では「10年振りに焼いた」という陶器も発表したが、「磁器だけの新作をそろえたのは5年振り」という。

 本来は“磁器作家”。出品されている円状、楕円状、筒状で高さ20㌢前後の大小の器類は、輝くような純白の中に、アイ色の濃淡で多彩な絵が描かれており、清そで洗練されている。

 呉須(ごす)で絵を描き、1280度まで上げて焼き上げる。窯は電気窯。「還元の手法で仕上げ、白の輝きを出している」。

 描かれている絵は『山越え』 『冬山に突風』と題した風景と『月に向かう』などファンタスティックで童話の世界を思わせる楽しい内容。「絵付けの美を見て欲しい」と語る。

 12月6日まで札幌・さいとうGallery(中央区南1西3)。  

 (美術ジャーナリスト  五十嵐 恒)

 

 錦織 宏(にしきおり・ひろし)さん 

 「ここ1ヶ月、絵付けに集中した」。絵はイメージの世界。個展、グループ展は多いが、市の中心部で個展を開いたのは初めて。会社勤めをしていたが、28歳から本格的に作陶の道に。絵も得意。北海道陶芸協会に勤めていたが、今年10月末で退職、今回は“独立”の個展。来年1月にも札幌・ギャラリー土土で開く。工房『染付の器 山鼻』で教室を開いている。1962(昭和37)年札幌市生まれ。工房・札幌市中央区南14条西13丁目 1の28。

 

 

 

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