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~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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ウサギの木彫を中心に  小笠原 み蔵 『卯展』

 
 「今年で6回目の年男です」―。今年のエトの卯年生まれの作者が、ウサギの木彫を中心に各種動物と魚を彫った作品を会場の1、2階に発表。毎年「ゆっくりする暇もない」程発表を続けており、今回の「卯展」は今年の初個展。
 ブタ、ゴジラ、ネコ、フクロウなど様々な動物の木彫を発表しているが、今回のメーンはウサギ、卯年生まれであることから昨年から製作していた。
 顔をやや横にしている、耳をピーンと立てている、ぬいぐるみのようになっている…同じ表情の作品は1点もない。愛きょうがありホッとする雰囲気。
 ニシン、シシャモ、ハタハタといったレリーフの作品もあり楽しい内容。素朴なシナ、クルミが中心で無彩色。木のぬくもりと共に作者の人柄が伝わってくる。

 札幌市中央区北8西1、石の蔵ぎゃらりぃはやしで2月1日まで。

 ◆写真は、展示されている数々のウサギの木彫



 P1010223_convert_20110128143246.jpg  小笠原 み蔵(おがさわら・みくら)さん
 「デッサンをしてから彫る」。今年も3月と11月に名古屋、4月に札幌と函館、5月に再度札幌…と相次いで個展。「頭の中は休んでいない」。木彫ば独学。「40歳代から始めた」というからキャリアほぼ30年。1939年渡島管内福島町生まれ。札幌市西区在住。
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120人が新春の書 『創人かきぞめ展』

 
 書道研究「創人会」(金津雪華さん主宰)の49回目の新春展。無鑑査の16人を始め学生の部の中学生から6歳の女の子まで合わせて120点が展示され書の美を競っている。
 一般の部は審査委員の無鑑査とA、Bコース。作品は創作の漢字、かな。山の絵を描き、かな文字と組み合わせた作品もありバラエティーに富んでいる。
 Aコースで特選を受賞した古池希風さん(栃木県)と杉野富美子さん(札幌)は無鑑査に昇格した。
 学生の部の特別賞は阿部世菜さん(札幌・白石中2年)。『魂』の一文字を紙からあふれるように書き上げている。6歳で特選の手塚風香ちゃん(美唄)まで62人が『大河』『正月』などと力強く書いている。
 30日に表彰式が行われる。

 札幌市中央区南2東7、札幌市民ギャラリーで30日まで。

 ◆写真は、学生の部で特別賞(右)と推薦を受賞した中学3年から小学1年生の作品

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大作中心に具象の美 『大洋会北海道支部展』

 

 昨年11月、東京で32回展を開いた公募団体の大洋会(本部東京)の連続28回目の道支部展。昨年の東京本展に出品した会員14人の大作を中心に油彩40点、水彩5点が具象の美を競っている。
 大洋会の基調は具象絵画。道支部の会員14人は、全員本展の会員。昨年の本展で植野徳子さん(札幌)の油彩『静物の詞』(100号)、岡田和子さん(同)の『ある時間』(同)が大洋会賞を受賞した。
 ともに花の美と生命力を力強く描いている。
 風景と静物が中心。道支部長で常任委員の原田富弥さん(札幌)の風景『冷厳なるトムラウシ』(100号)は、力強く雄大なスケールであり、赤羽八重子さん(同)の長野県の風景も、ふところが深い。
 東京本部から普川京子さん(神奈川県)が賛助出品、札幌の5人が協力出品している。

 札幌市中央区北3西3、大同生命ビル・大同ギャラリーで25日まで。

 ◆写真は、原田富弥さんの油彩『冷厳なるトムラウシ』(100号)

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優しく丁寧に描いた初個展 『福井 洋紀油彩展』

 
 「初めて油絵を描いて以来3年余…」という作者の初個展。風景、静物、花、女性像、人形など多彩なモチーフの3号から120号の油彩19点を出品。優しく丁寧に描いている。
 師は道展会員の野田敦子さん(札幌)。「手取り足取り教えてももらった」という油彩は、明るい色彩でソフトな情緒。入念に描いている。
 「風景が好き」で、広大な原野の中を走る列車、鉄橋のある光景などを大きなスケールで描いており、空気感が広がっている。大作『宵の所有者』(120号)には、ストーリー性が込められている。

 札幌市中央区大通西13、札幌市資料館ギャラリーで23日まで。

 ◆写真は、イメージの世界を描いた『宵の所有物』(120号)


 P1010192_convert_20110120161126.jpg  福井 洋紀(ふくい・ひろき)さん
 高校まで授業で水彩画を描いただけという。2007年に野田さんが主宰する油絵教室に入り、現在も毎週木曜日に教室で描いている。個展会場の隣室で開かれているグループ木曜会展にも出品。08年道美展に初出品で入選、翌年道美賞を受賞。道美展会員。北海学園大学卒。網走管内斜里町生まれ。札幌市北区在住。

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バラの花を生き生きと 『櫻井 マチコ個展』

 
 美しい色彩で妖艶な女性像を描くことで定評のある作者が「大好きです」というバラの花を描いた油彩を中心に30点を発表。毎年個展、グループ展で次々と発表しており、今年は10月に初めてニューヨークでも個展を開く。
 ファンタスティックなストーリーを秘めた女性像の作品5点(いずれも80号)以外は、バラの花シリーズ。花瓶に生けた一輪のバラの表情を画面いっぱいに生き生きと描き上げている。ピンク、赤、黄色、白…色彩が美しい。
 背景にさり気なく風景を描いたり、バラの周囲を縁取るようなデザイン感覚を見せるなど同じ作品は1点もない。「バラの花の女王です」と語り、入念に描き込んでいる。

 札幌市中央区南1西3、ラ・ガレリア5階さいとうgalleryで16日まで。

 ◆写真は、バラの花を力強く描いた8号の油彩


 P1010181_convert_20110112111532.jpg  櫻井 マチコ(さくらい・まちこ)さん
 「バラの花を40年以上は描いています」。ナイフ1本で描き上げる。個展は数多く2008年以来、東京・銀座でも。今、ニューヨーク展の準備に追われている。1992年の新道展で札幌時計台文化会館のかおる賞を受賞。新道展会員。1951年帯広市生まれ。札幌市東区在住。

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夫婦と家族の絆を描く “明日”への絵本原画展

 
 茶廊法邑ギャラリーのオーナー、法邑美智子さんが、狸小路きみこのペンネームで目の不自由なご主人敏男さんと家族の絆を描いた『“明日”への絵本 敏男おじさんのひとりごと』を昨年12月に出版した。人物は、すべてタヌキ姿。63ページにわたってホットでユーモアを秘めた内容でストーリーが作られている。その原画と文章が展示されている。
 20歳半ばで光りを失った敏男さんと美智子さんが結婚して38年。ご主人側からの物語りを美智子さんが語り、札幌の書家吉田宗里さんが文字、画家植田莫さんが絵を担当した。
 結婚、2人の子どもの誕生、敏男さんの家族との同居など「さまざまなドラマがあった」という歩みをエピソードをまじえながら展開、最後に「母さんは僕にとって太陽です」と語り、終わっている。

 札幌市東区本町1の1、茶廊法邑ギャラリーで23日まで。

 ◆ 写真は、長男誕生の喜びを表した物語りの絵


 P1010161_convert_20110107115459.jpg  法邑 美智子(ほうむら・みちこ)さん
 出版は、認知症の義母を介護した体験による『オサクばあちゃんのひとりごと』に次いで2冊目。原画展は初めてで移動展の予定も。今年3冊目を計画している。日本画も描き、2003年の札幌市民芸術祭で大賞を受賞。1946年札幌市生まれ。札幌市東区在住。

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「生命」をテーマに油彩14点 『亀井 由利個展』

 
 毎年精力的な取り組みを続けている作者の仕事始めの個展。『生命』をテーマにサムホールから30号の油彩14点を発表、「今年も真剣勝負で行きます」。
 「一昨年秋から」という『egg』(卵)シリーズを中心に羽ばたく鳥、咲く花など生命の誕生や喜びを表した作品が力強いタッチで描かれている。
 花の作品は色彩豊かだが、多くはモノクロ調と共に金箔や銀箔を使い重厚な雰囲気。生命の誕生を秘めた『egg』シリーズは、白い卵の存在感が印象的。
 装飾性を廃した描き方に魅力があり内面性を追求している。

 札幌市中央区北8西1、石の蔵ぎゃらりぃはやしで11日まで。

 ◆ 写真は、油彩の『eggsvo2』(3号)


 P1010175_convert_20110107115324.jpg  亀井 由利(かめい・ゆり)さん
 個展、グループ展のほか公募展を含めて「発表はほぼ毎日です」。今年は2月と4月にも個展があり「新年2日から描きました」。二科展、パリのサロン・ド・トンヌ、女流画家協会展などに入選、1997年新道展で佳作賞。新道展、日本美術家連盟会員。1952年室蘭市生まれ。札幌市中央区在住。
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Author:chikuwapan
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