~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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自然の生命力を生き生きと 『中村 哲泰個展』

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 新道展の中心的存在の作者が、自然の再生をテーマに草花の生命力を描いた『とどまることのない世界』シリーズを中心に、2002(平成14)年から10年間描き続けた『ヒマラヤ』シリーズなど油彩22点を発表。50号から130号が9点という意欲的な取り組み。3年振りの個展。
 01年にヒマラヤに挑戦、翌年から雄大な自然の勇姿を描いた作品を発表した。今回は、その大作もあるがメーンは、草花が再生する情景を濃密に描いた『とどまることのない世界』シリーズ。
 沼、池の周辺、湿地帯、草原や森に自生する草花が芽吹き秋には枯れるが、翌年また再生する…そんな自然の生命力を生き生きと捉えている。スケールも大きい。
 「今まで草花は風景の脇役だったが、今回は主役にした」―。現場主義で描き込み、リアル性が強い。

 札幌市東区本町1の1、茶廊法邑ギャラリーで30日まで。


 P1010661_convert_20110623163002.jpg  中村 哲泰(なかむら・てつやす)さん
 1975年に初個展を開いて以来グループ展も含め次々と発表。09年には『おやこ展』も。新道展で1973年札幌市長賞、74年朝日新聞社賞。一水会展で1981年有島生馬奨励賞、83年佳作賞。1986年日展に入選。08年石狩管内文化功労賞を受賞。新道展で審査部長、一水会会友。1940年恵庭市生まれ。恵庭市在住。
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「生命」を強調した鉄彫刻 『浅井 憲一作品展』

 
 「1979(昭和54)年以来取り組んでいる」という鉄彫刻の作品20点を発表。トランペット奏者から鳥、魚、虫など多彩。いずれも動的で生命が強調されている。
 「動きを意識している」―。その大小の作品は鉄をバーナーやコークスなどで熱する、たたく、切る、溶接するといった取り組みで作り上げる。「まるで町工場のよう」と苦笑。
 泳いでいるような『名の無い魚』、今にも動き出しそうな『カブト虫』、線のうねりがスマートな『ストーンバード』…すべて黒色で統一されていて風格がある。
 「動物にこだわった」という作品で、高さ約30㌢から1㍍余。力強さと共に線の表現が洗練されている。

 札幌市中央区南1西3、さいとうGalleryで26日まで。

 ◆写真は、体長約1㍍の鉄彫刻 『名の無い魚』


 P1010655_convert_20110623162735.jpg  浅井 憲一(あさい・けんいち)さん
 元々は油絵だった。鉄彫刻のキャリアは33年。1983年道展に初出品で新人賞、93年環境芸術大賞展で佳作。毎年個展、グループ展で発表、2009年には東京でも個展。サッポロクラフトTAG会員、AZプロジェクト代表。1952年大阪生まれ。札幌市南区在住。

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個性豊かに521点が競う 『第66回全道展』

 
 終戦後の1946(昭和21)年に第1回展を開いた全道展は今年で66回展を迎え会員、会友と一般公募の入賞・入選作品合わせて521点が競い合うように展示されている。作品は絵画。版画、彫刻、工芸の4部門。最高賞の全道美術協会賞は、絵画部門の梅津美香さん(45)=帯広市=のアクリル画『真夜中の食卓B』で初受賞が最高賞となった。
 一般公募数は610点で、昨年より22点少なかった。しかも「今年は質を高めるために審査を厳しくした」(事務局)ことから入賞・入選点数が昨年より少なく、新会員推挙は5人、新会友推挙は7人で厳しい関門となった。
 会場いっぱいに展示された作品は個性豊かで力量感あふれている。総展示数の半数以上(360点)を占める絵画は、一層心象性を強め、風景や人物と真正面から向き合った作品は殆んどない。
 梅津さんの協会賞『真夜中の食卓B』、北海道新聞社賞・蒲原静子さん(室蘭)の『堆積する刻』、佳作賞で新会友・山本美登里さん(札幌)の『母の刻Ⅰ』など深い内面性を秘め、主張を全面に押し出している。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで26日まで(月曜日休館)。

 ◆写真は、左側の作品が協会賞を受賞した梅津美香さんの『真夜中の食卓B』(120号)

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15人が具象の美を追求 “グループ環”絵画展


 「作家同志の和を大切にし、ファンに感動を与える絵を」―。2000(平成12)年3月に第1回展を開いて以来今回で12回目の絵画展。具象の美の追求を基調に15人が油彩、水彩合わせて30点をそろえ、新鮮でホットな情緒。
 美術団体や地域の枠を超えて結集した具象作家のグループ。創立会員は12人だったが、3人が亡くなるなどメンバーに変動があるものの公募展とは違った結束力を誇っている。
 今回から青野昌勝、猪狩肇基、合田典史(以上札幌)佐藤光子(北広島)平野郁子(石狩)の皆さんが加わり明るい雰囲気に。
 風景が中心。横田章さんの知床を描いた『山湖』、香取正人さんの『長沼風景』など澄んだ空気感が広がり、橋本禮三さんの『富良野・7月』はカラフル。初出品の平原さんの水彩『野の花さんぽ』は楽しい夢が広がり、やはり初出品で佐藤さんの女性像『絵巻追想』(油彩)はストーリーが秘められている。
 岩佐淑子さん(石狩)の水彩で花と裸婦像の『華』はおしゃれな感覚。
 昨年は1800人の入場者があった。今年もにぎわっている。

 札幌市中央区南1西3、大丸藤井セントラルスカイホールで19日まで。

 ◆写真は、橋本禮三さんの油彩『富良野・7月』(50号)

 

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清そな美の白磁の作品 『北川 智浩作陶展』

 
 透明感に富む純白の美の白磁の作品を会場いっぱいに出品。東京でも個展、グループ展で発表しており、今年の個展は今回が初めて。東日本伝統工芸展に入選を続けている。
 作品は大小の角状や円形状の皿、各種カップ、タンブラー、とっくりといった家庭用品。純白だが淡いブルーが浮く清そな作り。その表面に氷注文、氷文、しずく文など流れるような線文様が表現されている。
 雪、氷あるいは風など本道の自然現象を文様化している。自然の不思議さと美しさが込められている。
 「冷たい感じにしたくない」と語り、季節感を意識した取り組みが親近感を与えている。

 札幌市北区北8西1、石の蔵ぎゃらりぃはやしで14日まで。


 P1010645_convert_20110609165127.jpg  北川 智浩(きたがわ・ともひろ)さん
 1995年横浜市で陶芸の道に入って以来17年。02年江別市で独立した。工房名は『あゆ藤』でギャラリーも併設。東京、札幌、江別を中心に発表、今年11月札幌三越で開かれる伝統工芸北海道展に出品する。来年東京で個展を予定。東日本伝統工芸展準会員。同志社大学卒。1967年帯広市生まれ。江別市野幌在住。

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本展に出品した具象の美 『白日会北海道支部展』

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 伝統の全国公募の美術団体である白日会本展で活躍している本道在住の会員から一般出品者による45回目の道支部展。16人と東京からの賛助出品、会員で昨年11月、96歳の生涯を終えた平野俊昌さんの遺作も展示され在りし日をしのんでいる。
 同会は具象の美を追究。風景を中心に人物、静物などの大作をそろえ見応えがある。油彩をメーンに水彩も含め今年3月に開かれた第87回本展に出品した作品。
 小川智、中原宜孝さん(札幌)が準会員、岡本英子(札幌)、関建治さん(恵庭)が会友推挙に、武田かほり(札幌)、野坂太一さん(北見)が初入選し、小堀清純道支部長は「皆さん頑張りました」。
 会員で91歳のベテラン川村正男さん(札幌)、会友関建治さんの風景は広々としたスケールと空気感。初入選の武田さんの女性像は入念な描き込みときれいなマチエール。小堀さんの静物は、水彩とは思えない重厚さと風格である。
 別室に小品を展示、ひと味違った情緒になっている。

 札幌市北1西3、札幌時計台ギャラリーで11日まで。

 ◆写真は、91歳の川村正男さんの油彩 『アンダルシアの白い橋』

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アンモナイトや古木を精密に 『福岡 幸一版画展』

 
 “アンモナイトの福岡”と呼ばれている作者が、アンモナイトと恐竜の化石、さらに樹木シリーズの大作など合わせて27点の銅版画と2点のシルクスクリーンを発表、存在感を見せている。昨年、北大総合博物館で大がかりな個展を開いた。
 個展のタイトルは『生の記憶』。アンモナイトは、約4億年前から6500万年前の中世代百亜紀までに繁栄した頭足類の仲間といわれている。今では化石でしか見ることが出来ず、本道でも発掘されている。
 それらを銅版画でほぼ実物大に精密に再現。恐竜は「戦前、サハリンから出土した」という後ろ足やつめを描いた作品が興味深い。
 樹木はリンゴの木などの果樹シリーズ、樹齢100年から700年という古木の桂やイタヤカエデ…と多彩。生命の力強さと歴史が込められている。

 札幌市東区本町1の1、茶廊法邑ギャラリーで9日まで。

 ◆写真は、恐竜の化石の『ニッポノサウルスの後ろ足』(36・5㌢×36・5㌢)


 P1010612_convert_20110602151944.jpg  福岡 幸一(ふくおか・こういち)さん
 「北海道はかつて海だったので恐竜の化石は殆んど出ないが、アンモナイトの化石は多い」。1978年からアンモナイトの研究に熱中。2000年に著書「北海道アンモナイト博物館」を発刊。昨年の春陽会展で会友賞。「いずれ東京で個展を開きたい」。日本美術家連盟、全道展、道版協会員、春陽会会友。1947年北見市生まれ。石狩市厚田区在住。

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清そで優しい気品の器 『谷本 幸子陶芸展』

 
 2001(平成13)年に十勝管内新得町に『さち陶工房』を開設以来今年で10周年。札幌では3回目の個展。作品は大小の皿などの家庭用品。絵付けの手法による作品が清そで優しい気品を広げている。
 「楽しんで使ってもらえる器づくりを目指しています」―。透明感に富む白の輝きとブルー、グリーン系の釉薬と共に草花、果樹の絵が表現された比較的シンプルな内容。それがすがすがしく、さわやか。
 食器がカラフルだと料理が負けてしまうという。
 今回は、新緑の季節に合わせて明るいグリーン形の釉薬による大小の皿も発表。
 エンレイ草、ブドウ、ソバの花などを描き優しい感性を見せている。

 札幌市東区北25東1、ギャラリー粋ふようで4日まで。

 ◆写真は、明るいグリーンを基調にした器


 P1010622_convert_20110602151723.jpg  谷本 幸子(たにもと・さちこ)さん
 1988年新得町陶芸センターで初めて粘土に触れ、01年に念願の工房を設けた。1995年に全十勝陶芸展で審査委員長賞を受賞。今年9月に帯広で工房開設10周年記念展を開く。道内の焼きもの市に出品している。帯広大谷高校卒。1950年帯広市生まれ。新得町在住。
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