~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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油彩中心に554点 『第86回道展』

 
 本道の公募展の最後を飾る第86回道展(北海道美術協会主催)が開かれており美術ファンでにぎわっている。最高賞の北海道美術協会賞は、札幌市東区の自営業、菱野史彦さんの彫刻『Cell』(細胞)で2000年以来11年振りに出品した力作。
 作品は日本画、油彩、水彩、版画、彫刻、工芸の6部門。今年の応募総数は554点でこのうち256点が入選、会員と会友の作品合わせて554点が全館に展示されている。
 油彩が圧倒的だが、協会賞が彫刻部門から選ばれたのは7年振り。鉄筋によるスマートな構成で審査で圧倒的な支持を得た。
 油彩は取り組みの発想、色彩が若々しく、ざん新な感覚の作品が多い。具象を基調にしながらも年々心象性を強め個性を強調している。
 協会賞を争い新会友になった手塚昌広さん(江別市)新人賞・河合春香さん(札幌市)佳作賞・佐藤彩香さん(同)らは伝統の道展に新風を吹き込んでいる。
 日本画も大作、力作かせ多い。
 11月3日まで東日本大震災チャリティー展として会員、会友の作品140点を展示、売り上げの全額を義捐金として寄付する。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで11月6日まで。

 ◆写真は、中央の立体作品が協会賞を受賞した菱野史彦さんの彫刻
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16人が多彩な作品 『水彩連盟北海道札幌支部展』

 
 今年3月、70回展を開いた水彩連盟展(東京)の第6回札幌支部展(勘野悦子支部長)。16人が風景、人物、静物など具象の美を追究した大作を発表、力量を発揮している。
 東京本展の会員は勘野支部長と三村克彦さん。準会員は9人で、今年山平博子さんが推挙に、渡邉範子さんは準会員賞を受賞するなど健闘している。
 本展では多いという抽象作品は支部展には無い。透明、不透明水彩はもちろん水に溶ける絵の具なら何を使って描いてもよいのが水彩連盟展の特徴で、技法も多彩。
 渡邉さんの作品『不撓(ふとう)』は画面いっぱいに老木の生命力を強調、湯浅美恵さんの『いつか何処かで(時の回廊)』は女性と時計の歯車の組み合わせが印象的であり、今年の道展に初入選した小路七穂子さんの女性像『初夏のよろこび』は日本画のよう…など個性豊か。
 本道の公募展で活躍している人が多く湯浅さんと竹津昇さんは、道展で会友賞を受賞した。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで29日まで。

 ◆写真は、湯浅美恵さんの作品 『いつか何処かで(時の回廊)』(60号)

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木の生命と物語描く 『川瀬 明子絵画展』

 
 「20年以上は描いている」という木の表情を描いた油彩19点と今回初めて発表した墨絵17点、さらにデッサンを合わせ37点を発表。いずれも白を基調に生き生きと描いている。2年振り13回目の個展。
 バラの花を描いた2点以外は、すべて木のある情緒。それは単なる風景ではない。四季の変化の中で何かを語り、訴えるように描かれている。
 しかも最大の特徴は、白の世界でストーリーを表現していることだ。
 油絵の『母を想いつつ』は1本の道を中心に木が繁り、『気魄』は厳しい雪山に耐える木々、『かそけき瀬音』は樹林の中を流れる川の響き…など、木を通して熱い思いが強調されている。
 「一気に描く」という墨絵には、力強さとリズム感がある。

 札幌市中央区南1西3、さいとうGalleryで23日まで。

 ◆写真は、墨絵の作品『幾星霜』


 P1020070_convert_20111021103137.jpg  川瀬 明子(かわせ・ひろこ)さん
 13歳の時江戸時代の画家酒井抱一、18歳でやはり江戸時代の陶芸家尾形乾山にひかれ今日に至っている。描く木は日高地方と支笏湖方面。油絵も墨絵も師はない。
墨絵は今年初めて描いた。「楽しく描きました」。札幌市生まれ。同中央区在住。

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3室に89点を出品 『伏木田 光夫油絵個展』

 
 エネルギッシュな取り組みを続けている作者が、会場A・B・C 3室に0号から150号まで89点を出品、存在感をアピールしている。2年振りの個展で札幌での開催だけで47回目。
 女性像を中心にした人物、静物、風景…「絵の具を塗るのではなく描く」という作品は、動的な筆の走りで生き生きとしている。
 大作の『十字架の場合(3・11のための鎮魂)』は、叫び悲しむ男女像をリアルに展開、『空間の音楽』『黒のコンポジション』といった静物には、生命感が秘められている。光りを感じさせる。
 札幌、小樽、日高方面を描いた風景は、空気感が広がっている。
 描く喜びと気迫が伝わってくる。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで22日まで。

 ◆写真は、油彩の『桜咲く』(40号)


 P1020060_convert_20111021102502.jpg  伏木田 光夫(ふしきだ・みつお)さん
 人物はモデルを、風景は現場主義。「飾って描こうとは思わない」。東京でも個展12回を始めグループ朔展10回、札幌アブァンギャルドの潮流展など多数。1999年札幌市民芸術賞、2006年道文化賞を受賞、08年には文部大臣表彰。全道展会員。1935年日高管内浦河町生まれ。札幌市南区在住。

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花・馬・北海道を描く 池畠 史幸個展

 
 「20年ぐらいは続けている」という『花・馬・北海道』をテーマに油彩37点を発表。豊かな色彩で描いている。1昨年に次いで通算28回目の個展。
 「描くモチーフは頭の中に入っている」―。花はコスモス、アジサイ、バラ、ヒマワリなど数多く、表情をアップするように画面いっぱいに描いている。中でもコスモスは、風に揺れているようでありさわやか。
 馬の作品は、夕日が沈むような真っ赤な色彩の中に赤い馬が描かれ幻想的。独得の感性をみせている。
 本道の風景は冬の小樽運河、釧路湿原、摩周湖など各地の四季の変化と共に描きこみ、雪の中を走るかつてのSLの勇姿も。多彩な取り組みである。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通り美術館で16日まで。

 ◆写真は、コスモスを描いた油彩


 P1020048_convert_20111013161514.jpg  池畠 史幸(いけはた・のぶゆき)さん
 油絵は旧国鉄勤務時代の1973年から。退職した96年に石狩市の現在地にアトリエとギャラリーを開設。それ以前の86年に道美展で協会賞。2009年マスターズ大賞(東京)で準グランプリ。国際美術連盟、バルセロナ国際芸術サロン協会。1942年岡山県生まれ。石狩市在住。

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個性豊かでざん新な感覚 『円山工房10人展』

 
 陶芸家で北海道陶芸協会副会長の下沢敏也氏が主宰する円山工房のスタッフ10人の作陶展。2005年に工房を設立以来初の催し。『陶ヲ利(き)ク』をタイトルに、ざん新な感覚の作品を発表。下沢氏は別格として20歳代から30歳代が中心。後藤みさとさんは、昨年の北海道陶芸展で学生の部で最優秀賞、道展U21で優秀賞、嶋貫郁美さんは今年の北海道陶芸展で大賞、中島勇さんは審査員特別賞などそれぞれが受賞歴を誇っている。
 作品は、家庭用食器からオブシェまで幅広い。粘土、磁器などの素材、釉薬の使い方、手法…10人の取り組み、感性が違い多彩な内容。
 豊かな個性、技量を発揮しており将来が楽しみである。
 下沢氏は2009年に札幌文化奨励賞、今年は道文化奨励賞を受賞、11月7日に贈呈式が行われる。
 10人展について「さらに研さんを積んで行きたい」と前向き。
 円山工房は、札幌市中央区大通西23丁目 2-20。

 札幌市中央区南1西11、コンチネンタルギャラリーで16日まで。

 ◆写真は、展示されている数々の作品

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個性豊かでざん新な感覚 『円山コウボウ』

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優しく心和む36点 『中島 敏文絵画展』

 
 無心に遊ぶ子供、花のある風景、窓辺の花を明るく優しい情緒で描いた水彩とパステル画36点を発表、ホットな雰囲気を広げている。21日から札幌・NHKギャラリーでも個展を開く。
 「温かい日差しとやわらかな光と影が作り出す穏やかな情景に感動して描く」―。その作品はバラ、アジサイ、コスモスを中心に美しい色彩と優しい雰囲気で描き心和む内容。
 本職はイラストレーター。人物像の作品に本領を見せ、花を中心にした作品は優しい光り、濁りのない色彩が魅力。
 大きな水盤にバラの花を浮かせて遊ぶ女の子、花に囲まれて語り合う女の子と祖父の光景には、作者の優しい心遣いがあふれ、窓辺に差し込む光りを受けたバラ、アジサイは生き生きとして美しい。
 いやしのアートである。

 札幌市南区定山渓温泉、ぬくもりの宿ふる川で11月30日まで。

 ◆写真は、水彩画の『7月の贈り物』


 中島 敏文(なかじま・としふみ)さん
 イラストレーターとして札幌のデザイン会社勤務を経て独立。1982年「イラストルーム・ナカジマ」を設立。2004年の初個展以来、札幌を中心に発表。北海道イラストレーターズクラブα会員、北海道芸術デザイン専門学校講師。1950年岩見沢市生まれ。札幌市厚別区在住。

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気迫と美の大雪山讃歌 『田中 保油彩画個展』

 
 “始源の響き 大雪山讃歌”をテーマに秋と冬の大雪の山を展望した作品を中心に40点を発表。上川町で現場主義で描き続け、札幌での個展は、1986年の『オホーツク知床讃歌』以来25年振り。
 「15年前から大雪山を描いて来たが、4~5年前から大雪山の根幹に接近した表現が出来るようになった」と語る作品は、大きなスケールと空気感、色彩の輝きが魅力。単なる風景絵画とはひと味違う。
 川崎市から単身で上川町に移り住んで11年。「北海道には変化があり、自然の側に立って描いている」と強調、大雪の山々の鼓動が伝わって来るような執ような描写力を見せている。
 冬の『黒岳冬来』(30号)『旭岳新雪』(15号)は雄大なスケールで神秘感を、秋の『天人峡』(20号)『愛山谿谷』(10号)は、美しい色彩で…と自然の変化と魅力を追究している。

 札幌市中央区南3西2、KT三条ビル・北海道画廊で9日まで。

 ◆写真は、秋の風景『天人峡』(20号)


 P1020016_convert_20111003101914.jpg  田中 保(たなか・たもつ)さん
 道立八雲高校を卒業後画家を志して上京。『文明批評展』『公害告発展』などを経て知床の自然に感動し廃屋、番屋生活をしながら制作、1981年から『知床讃歌』シリーズに。1996年頃から大雪山系を描く。「神秘的な宇宙美がある」と語る。1933年渡島管内長万部生まれ。上川管内上川町在住。
プロフィール

Author:chikuwapan
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