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札幌地下コンコースをアートに 500m美術館オープン

札幌市の地下鉄大通駅とバスセンター駅を結ぶコンコースに『500m美術館』がオープン、来年1月28日まで23人の作家が作品を展示している。その後2月4日から27人が出品し、合わせて50人がアートを発信する。
同コンコースは、これまで11月だけ作品を展示してきたが、常設の美術館としてイメージを一新した。上田文雄札幌市長は「札幌の文化、芸術の発展と地域の活性化につなげたい」としている。
500㍍のコンコースは、これまで壁面に広告や案内表示が点在していたが、絵画、版画、書、陶芸、彫刻など多彩な作品の展示の美術館となった。
このような施設は全国的にも珍しいとされている。すっかり雰囲気が変わったコンコース内の各作品を市民は興味深そうに見ながら往来している。
◆写真は、展示されている作品
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大賞は83歳の小林さんの作品 『第29回北海道高齢者陶芸展』

60歳以上を対象にした北海道陶芸協会主催の公募展。会員から一般応募の作品まで96点が展示され、陶芸の美を競っている。
最高賞の北海道陶芸協会大賞・道知事賞は、83歳の札幌市東区、小林スミさんの『電気スタンド』に。繊細な表現が審査員の共感を呼んだ。
最高齢は90歳で、初出品は17人。体が不自由ながら作陶を続けている光田完さん(86)=上川管内当麻町=が会友賞を受賞した。
主な受賞者は下記の通り(敬称略)
▽札幌市長賞 平栗瑞禮(札幌) ▽道教育長賞 本宮豊(幕別町) ▽札幌市教育長賞 平林 守(訓子府町) ▽土泡賞 宮脇優子(札幌) ▽北海道新聞社賞 高野澄子(釧路) ▽STV賞 佐々木義正(札幌) ▽審査委員特別賞 佐貫純子(北見) ▽ホーマック賞 岡なみ子(同) ▽最優秀新人賞・札幌全日空ホテル賞 山本恒雄(札幌)
26日札幌全日空ホテルで表彰式が行われる。
札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで27日まで。
◆写真は、大賞を受賞した小林スミさんの『電気スタンド』
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23人が感性豊かな作品 『北海道陶芸会展』

1968年に発表以来44年の歴史を重ねている北海道陶芸会(南正剛会長)の昨年に続く作品展。プロの陶芸家集団で23人が多彩な作品を発表している。
会員は札幌を中心に函館、室蘭、苫小牧、風連町、美瑛町など幅広く作品も家庭用食器、花器、オブジェなどバラエティーに富んでいる。
阿妻一直さん(札幌)の波打つようなブルー・グリーン調の輝き、中村照子さん(同)の草花、中村裕さん(同)の雪降る情景、高井秀樹さん(函館)の窯変天目釉の作品、山梨保子さん(風連町)の大津波を表現したオブジェ…個性と感性豊かな作品が並び本道陶芸界のレベルの高さを示している。
テーマは『絆』。東日本大震災で被害を受けた地域の復興を願い売り上げ金の一部を義援金として寄付する。
◆写真は、出品されている多彩な作品
札幌市中央区南1西2、丸井今井一条館8階美術工芸ギャラリーで21日まで。
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力量感に富む多彩な書 『臥龍社書展』

1964年に第1回展を札幌で開いて以隔年で開催している臥龍社(宇野渓雪さん主宰)の第25回書道展。37人の作品と今年7月、享年103歳で亡くなった同社の創設者、宇野静山さんの遺作が展示され風格と気品が広がっている。
隔年の社中展で、第1回展以来半世紀の歴史を誇る。創設者の静山さんが他界後は、長男の渓雪さんが意志を継いでいる。
展示されている遺作は『白鶴』と書かれ、99歳の時自宅のベッドの上で筆を執ったもの。絶筆になったという。
37人の作品は、漢字を中心に調和体の濃墨、淡墨から篆刻まで多彩で大作。故静山さんは個性を尊重したことから出展の作品は変化に富んでいる。しかもほぼ全員が公募団体の審査会員、会員、会友として活躍しており力量感のある内容に。
札幌市中央区南1西3、大丸藤井セントラルスカイホールで20日まで。
◆写真は、左から2作目が故宇野静山さんの遺作

「今回の書展は新たな一歩です」。白墨液で『蝶夢蘭』と書いた大作を発表。静子夫人、実弟の雉洞さん、実妹の石井祥子さん、加藤寛子さん、吹田由紀子さんも出品、書道一家。1993年全道書道展で文部大臣奨励賞など多数。創玄展、北海道書道展、北海道書道連盟、国際現代書道展審査会員。1936年小樽市生まれ。札幌市手稲区在住。
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人間賛歌を情熱的に 『大地康雄の油絵展』

「9月から集中的に取り組んだ」という“方舟シリーズ”の油彩20点と立体版画5点を出品。精力的に発表を続けており、個展だけでも40回以上。油彩は0号から200号。
同シリーズは、旧約聖書にある「ノアの方舟」にちなんだもので、大震災や公害などからの脱却をテーマに、人間賛歌を情熱的に描いている。
真っ赤な色彩を背景に大きな扇状が構成され、その中に白い女性像がモザイク調に描かれている。平面だけではなく、屏風調の半立体の作品もあり、文字通り立体感が。
情熱的な赤と女性像の白のコントラストが鮮明。抽象的とも言え、深い内面性とストーリーを描き込んでいる。
札幌市中央区北3西3、大同ギャラリーで15日まで。
◆写真は、油彩の『悲劇的序曲』(50号)

画面の扇状には日本画的雰囲気も。2009年と10年に“扇図絵巻シリーズ”を発表した。個展は東京でも。全道展で1965年と66年に奨励賞、独立展で新人賞、奨励賞、2001年に独立賞を受賞。独立展、全道展会員。岩手大学教育学部卒。1938年岩内町生まれ。札幌市手稲区在住。
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多彩な書170点 『東志 青邨傘寿個展』

今年80歳を迎えた記念展。滝川市の国学院短大で書の指導を続けて20年の記念展を10月に同市で開いたばかりだが、横4㍍の大作から写経や折帖まで合わせて170点を会場いっぱいに展示。通算16回目の個展。
「時代やその時の風潮に流されるのではなく、日常の書」を基本に書き続け作品は多彩。墨象の大作から漢字やかなの額装約60点のほか、般若心経による写経100点、さらに折帖までエネルギッシュな取り組み。
写経は菓子箱だったという木製の箱や板、木片に書いている。それらは額装の書と共に床面に展示している。
額装も裏打ちも自ら行っており「作品を作り上げるのが楽しい」。会場にホットな雰囲気が広がっている。
札幌市中央区南1西11、コンチネンタルギャラリーで13日まで。
◆写真は、大作の墨象と床面の写経の作品

2008年に喜寿記念展を開き、その時「3年後に傘寿記念展を開く」と“公言”していた。1992年札幌新川中学校長を退職後、国学院短大で書を指導。「まだまだこれからです」。初個展は1964年。北海道墨象会代表、北海道書道展会員。道学芸大学旭川校卒。1931空知管内新十津川町生まれ。札幌市手稲区在住。
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色彩が美しい染めの絵 『千引 えみこ作品展』

「このような作品を発表する作家は数少ない」と言われる『染めの絵』42点を発表。鮮やかな色彩の数々の花が空中に揺れるように表現され、さわやか。5回目の個展。
白い木綿の生地にチャンテインと呼ばれる先の細い独得の用具に溶かしたロウを入れて線を引き、染める、乾かす、色止めをする、洗うといった工程を何度も繰り返し、仕上げはアイロンで…という手間のかかる手法。
ポピー、チューリップ、ユリといった数々の花を、彩りも鮮やかに表現。花は独自にアレンジされ、風に吹かれているようなリズム感がある。
色彩に濁りがなく、微妙な色彩のコントラストが美しい。
札幌市北区北8西1、石の蔵ぎゃらりぃはやしで8日まで。
◆写真は、ポピーを表現した作品

インドネシア伝統のロウケツ染めでバティックと呼ばれる作品の指導者に3年半指導を受けた。高校時代は水彩、油彩を描き高校道展で特選も。初個展は2004年。札幌北斗高校卒。後志管内岩内町生まれ。札幌市西区在住。
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大作中心に54点 『鈴木 秀明展』

美のシンボルと言われるギリシャ彫刻や古代都市の崩壊を思わせる油彩54点を会場のA・B・C 3室に展示、存在感をみせている。C室の人形シリーズや花の小品22点以外は100号、200号といった大作。会場の時計台ギャラリーでの個展は、1995年以来16年振り。
今回の札幌展は、画業40年と昨年『北のアーティストドキュメント鈴木秀明』(響文社)が発刊された記念展。
1972年に第17回新道展に初出品して受賞した作品から近作までを出品、歩みをたどっている。
描く手法は“幻想的リアリズム”と言われシュール調で深い神秘性とストーリーを秘めている。
それは『聖女へレナの夢』『エレシウスの予感』といったギリシャ神話などを題材に美の象徴や都市が崩れ落ちる光影を描き、現代社会に警鐘を鳴らしている。見応えがある。
札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで5日まで。
◆写真は、がれきの中を魚が飛ぶような大作 『翔』(180㌢×360㌢)

今年、桧山管内知内町、函館に次いで3回目の個展。毎年精力的に発表、今年の新道展には300号の大作を出品。新道展で1975年、76年に連続協会賞、79年美術文化展でも協会賞、93年安田火災美術財団奨励展で秀作賞など多数。新道展、美術文化展、赤光社展会員。1948年旭川市生まれ。函館市在住。