~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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350点で歩みたどる 『生誕100年彫刻家佐藤忠良展』

 

 戦後日本の具象彫刻界を代表する佐藤忠良氏の生誕100年と戦後1年を区切りにした大がかりな展覧会。代表作の彫刻(ブロンズ)約70点を始め油彩画、水彩画、デッサン、以来を受けて制作したメダルなど合わせて350点が展示され、創作の歩みを振り返っている。
 同氏は、1912(明治45)年宮城県生まれで、7歳の時に夕張に移住。札幌第二中学(現札幌西高)に入学、20歳で絵画を勉強するため上京するまて札幌にいたことから本道とのかかわりが深い
 今回の札幌での展覧会は、同氏が2011年3月、老衰のため98歳の生涯を終えてから初めての大規模な内容。
 第1章「写実の探求」から第10章「人間・佐藤忠良」までブロンズの彫刻を中心に1942(昭和17)年頃ペン、水彩で描いた作品『母』から油彩、絵本原画や雑誌の表紙絵などから絶筆となった2011年1月の鉛筆・クレパスで描いた『山茶花』まで多彩。
 札幌芸術の森美術館・佐藤友哉館長は「佐藤忠良の決定版」と語り、具象彫刻界をリードしてきた全容を浮きぼりにしている。
 札幌芸術の森美術館に佐藤忠良記念子どもアトリエ、宮城県美術館には佐藤忠良記念館がある。


 札幌市南区芸術の森2-75、札幌芸術の森美術館で5月26日まで。観覧料一般1000円、高・大学生600円、小・中学生400円。



 ◆写真は、展示されているブロンズの『ポケット』(右)など
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草花を優しく美しく 新林裕子「草花の器」展

 
 「楽しんで使っていただきたい」―。数々の草花を表現した大小の器、コーヒーカップ、花器、陶板、マグカップなど約300点を出品。グループ展で意欲的に発表しているが、個展は久し振り。
 下絵付けの手法。スイセン、シロツメ草、桜、朝顔、野ブドウ…数え切れない草花を素焼き状の容器類に絵のように描き、釉薬をかけて本焼きして仕上げる。全体に淡い白系、ブルー系の地に草花が優しく浮き出るように表現されており、心が和む。
 使う陶土の約70%は、地元・江別市のれんが土。主に電気窯で1190度の温度で焼成する。
 台を載せる棚足、花ごよみの皿などの他「積丹の浜辺に打ち寄せられたガラスを活用した」という作品『あかり』など多彩な展示。丁寧に描いた草花が美しい。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で28日まで。

 ◆写真は、ハマナス、ガクアジサイなどを表した皿




 P1040063_convert_20130426093826.jpg  新林 裕子(しんばやし・ゆうこ)さん
 キャリア20年以上。江別のれんが土を使い草花を下絵付けした取り組みを続けている。1995年に『なな窯土裕陶房』を開窯。ナナカマドは江別市の木。「燃えにくく、花や実の美しさにひかれました」。江別市セラミックアートセンターで開催中の創作食器展にも出品中。江別市陶芸会代表、凍土会事務局。1952年札幌市生まれ。江別市在住。

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各地の風景を現場主義で 『真鍋 敏忠の世界展』

 
 道内各地の風景を描いた水彩画と花、野ブドウなどを描いた静物、さらに油彩、墨絵など多彩な作品を発表。メーンの水彩画は26点。マイカーで道内を走り現場で描いている。昨年に次いで29回目の個展。
 元々は油彩だった。1998年、札幌稲雲高校教諭を定年退職してから水彩画に。
 現場で描く。札幌、小樽を始め十勝、釧路、日高、積丹半島などの風景を丁寧に描き、すっきりとした空気感。明るくスケールも大きい。
 マジックペンで直接描き、水彩絵の具で仕上げている。
 上富良野から望んだ展望のきいた『旧白銀荘と前十勝岳』、奥行きのある『小樽運河』、広々とした構図の『釧路湿原初秋』…本道の風景の魅力を入念に描き込んでいる。
 「かつて描いていた」という油彩も魅力がある。

 札幌市西区二十四軒4条3丁目3-15、ギャラリー北のモンパルナスで27日まで。

 ◆写真は、大きなスケールの水彩画 『釧路湿原初秋』(4号)


 P1040020_convert_20130419105324.jpg  真鍋 敏忠(まなべ・としただ)さん
 画材用具、寝具類を車に積み込んで家を出たら4~5日は帰宅しない。「旅先で色々な人との出会いがあり楽しい」。絵筆は徹底した現場主義。今秋、ロシア・ノボシビルスク市で3人展を開く。道教職員美術展で1993年に奨励賞。弘前大学卒。1938年名古屋市生まれ。札幌市在住。

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個性豊かに多彩な作品 『第40回記念美工展』

 
 北海道美術工芸協会(羽賀隆事務局長)主催の公募展。会員、会友と入賞・入選者の作品合わせて80点が多彩な工芸の美を競っている。
 同展は、1973(昭和48)年に任意団体として第1回展を開き、83年にそれまでの北海道手工芸協会から現在の名称に改め、さらに90年から公募展として再出発した。
 作品は押し花、七宝、染色、籐、陶芸、和紙絵、木工、皮革など多種多彩。無いのは絵画、書くらい。
 今年は東京、岐阜県からも応募があった。協会賞の該当作品は見送られたものの佳作賞、新人賞、奨励賞などの受賞作が会員、会友の力作と共に工芸の美を競っている。
 入賞・入選者25人中10代と20代が全体の48%を占め若いアーティストの進出が目立った。
 会員では、押し花の岩本紘子さんの大作が人目を引き、皮工芸・高木晶子さんの『直線と曲線が』がスマートな線の走りを表現、和紙絵の宮森恵子さんの『春の歌 Part2』はリズミカルな抽象構成が印象的。

 20日にホテル札幌ガーデンパレスで授賞式が行われる。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで21日まで。


 ◆写真は、新人賞を受賞した佐藤美智子さんの藍染めの作品 『シマフクロウの願い』(右)

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抽象の美競う大作40点 『北海道抽象派作家協会40周年記念展』

 
 公募展ではなく抽象派作家だけの美術家集団は全国的にも珍しい、と言われている道抽象派作家協会が1974年に第1回展を開いて以来40回展を迎えた。創立者の故渡辺伊八郎氏(1918~90年)の作品を始め同人、一般出品作家合わせ14人が、油彩を中心に40点を出品、記念展を飾っている。
 第1回展からの同人は、事務局の今荘義男さんと佐々木美恵子さん。これまでにメンバーも同人数も変わってはきたが、今荘さんは「目標があり、責任感がありチームワークもよい」と語り、毎年開催して来た。
 今回の一般出品者は7人。うち小川豊(小樽)宇流奈未(札幌)荻野不二男(紋別)平川玲子(岩見沢)の皆さんは初出品。独自性を発揮、新鮮な印象を与えている。
 7人の同人の皆さんも新たな展開に挑戦しており、意気込みが伝わってくる。
 今荘さんは「若手に出品の機会を与え、将来は移動展も開きたい」と″抽象の美”追究に情熱を傾注している。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで14日まで。

 ◆写真は、創立者である故渡辺伊八郎氏の油彩

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生命感と迫力感に富む大作 『高橋 伸展』

 
 6月26日からロシア・ノボシビルスク市で個展を開く作者が、200号の油彩3点を中心に大作14点を発表。裸婦を描いた作品は生命感に富み、風景の作品は大きなスケール。2007年に次ぐ個展で発表は数多い。札幌武蔵野美術学院院長で若いアーティストを育てている。
 作品は裸婦像と風景。裸婦像は宵の札幌や中国・上海の街、さらに原野を背景に白い裸体が浮き出るように描かれている。しかも、前方を鋭く見つめており、迫力感と共に生命力がみなぎっている。何かを訴えているようだ。
 風景は冬の『ウトナイ湖』、落日の『原野』など空気感に富み、堂々としたスケール。「ロシア展を意識して描いた」という。
 札幌の『大通公園』は、全体がイエロー調。女性像には黒系を生かすなど独自の感性を見せている。力強い筆勢である。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで13日まで。

 ◆写真は、大きなスケールの油彩 『ウトナイ湖』(100号)


 P1040008_convert_20130411103311.jpg  高橋 伸(たかはし・しん)さん
 ロシア展は、ノボシビルスク国立美術館で開かれ、6月27日には講演会も。3月に12回展を開いたサッポロ未来展を全面的に支援している。独立展で独立賞、中山賞、現代美術の祭典で優秀賞、アジア芸術祭2000でグランプリ受賞など多数。独立展会員。武蔵野美術大学卒。1950年苫小牧市生まれ。千歳市在住。

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大作109点が個性を競う 『第80回記念独立展北海道展』

 
 1930(昭和5)年に創立された独立展が、昨年10月、80回記念展を開いた。その後11月の大阪を皮切りに全国の主要都市で移動展を続けており、本道では08年以来5年ぶりの開催。100号から200号の大作109点が展示され、豊かな個性の競作になっている。
 独立展は、札幌市出身の三岸好太郎が創立会員であったことから本道画壇とのかかわりが深い。作品は、フォービズム(野獣派)を起点とした個性的な美を特徴としながら「近年は時代の旗手として新たな美を追求している」としている。
 出品は会員、準会員、一般出品者で本道の60人と本州各地からの49人。昨年の80回記念展で波田浩司さん(江別市)が独立賞、木村由紀子さん(札幌市)宮地明人さん(岩見沢市)が奨励賞を受賞した。
 会場いっぱいに展示された大作は人物を中心にストーリーを、あるいは大胆な構図で展開、さらに思い切った空間構成などを色彩豊かな描き込み、迫力感が広がっている。描く気迫が伝わってくる。

 札幌市中央区北1西17、道立近代美術館で14日まで。入場料一般800円(中・高・大学生は無料)。

 三岸好太郎美術館でも「三岸好太郎と北海道の独立展の作家たち」が6月23日まで開かれている。


 ◆写真は、80回記念展で独立賞を受賞した波田浩司さんの油彩 『羽の舞う日』(130号)

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多彩な“動いていく花々” 『堀田 桃櫻個展』

 
 「東日本大震災で被災された方々を元気づけたい」―“動いていく花々”をテーマに会場いっぱいに多数の生け花を展示、華やいだ花展。昨年の“サクラ・忘れないで”に次ぐ個展で通算4回目。
 コブシ、トルコキキョウ、桜、桃の花…16鉢に生けられた数々の花が、美を競うように展示されている。花を毎日生け替えて“動く花展”として見せている。
 この変化する花の表情を写真に収め、アルバムにして被災地の岩手県の知人に送り元気づけたい、としている。会場に支援の募金箱も。
 会場中央の桜と桃を生けた高さ1・8㍍の大作を中心に色とりどりの花が競い合うように並んでいる。1人の花展とは思えないような展示。生け替えは、訪れるファンが見守る中でも行っている。

 札幌市東区本町1条1丁目8-27、茶廊法邑で7日まで。

 ◆写真は、会場いっぱいの数々の生け花


 P1030969_convert_20130404101501.jpg  堀田 桃櫻(ほりた・とうよう)さん
 「毎日変化していく花展を見ていただきたい」。作品を一定の状態に保つには長くても3日が限度という。それを逆手に取り毎日生け替えている。「私自身新たな挑戦です」。草月流生け花教室「花・満点天星」を主宰、札幌南高華道部でも指導。11日からの北海道生け花百人展に出品する。草月流師範会理事。札幌市中央区在住。
プロフィール

Author:chikuwapan
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『北海道を彩るアーティスト』
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