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60人が76点を発表 『北の日本画展』

本道の日本画の普及と振興を目的に、1986年に第1回展を開いて以来今回で28回目。17人でスタートしたが、川井坦代表ら60人が6室に76点を発表、個性を競っている。
作品はバラエティーに富んでいる。具象のを追究しながらも心象性から抽象的な構成まで多彩。
石川浩子さんの『キバナシャクナゲ咲く旭平』、宇野明輝さんの『朱景』といった具象の風景から千葉晃世さんのモノクロ調の抽象作品、池田さやかさんの『荒れる海と雷鳴にきりきり舞いする』、駒澤千波さんの『逢いたくて』などストーリー性を秘めた取り組み、さらに小梁川貴子さんのクレマチスが画面いっぱいに揺れる『夏へ』…感性豊かな作品が競い合っている。
今年は、新たに柿崎愛さん、久守圭子さんが加わった。特別なテーマはなく、自由な発想と創造力に富む作品が楽しめる。
6月2日から移動展が深川アートホール東洲館で開かれる。
札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで25日まで。
◆写真は、山本政彰さん(札幌)の日本画 『詩』(30号)
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海、山の風景雄大に 『金丸 雄司油絵個展』

1965年の道展に初入選以来48年のベテランが、主に海と山をテーマにした風景の作品36点を発表。明るく空気の澄んだ描き込み。3年振り13回目の個展。
道庁赤れんがや花を描いた作品もあるが、魅力は芦別岳、十勝岳、美国や神威岬など道内各地の山と海の風景。濁りのない澄んだ色彩で臨場感豊かに描き込んでいる。
山は早春の残雪と晩秋のわずかな雪を表現し、グリーンや土の色などとのコントラストが鮮やか。
『雨後の芦別岳』『冠雪利尻富士』『冠雪上ホロメットク』などは雄大なスケール。白い波がざわめく『美国・夏の海』、襟裳岬の『岩碓の波』など空気感に富んでいる。
透明感あふれる色彩が、本道の風景を一層魅力的にしている。
札幌市中央区南1西3、大丸藤井セントラル7階スカイホールで26日まで。
◆写真は、油彩の『冠雪上ホロメットク』(100号)

現場で描くのが基本。「絵は変わってたと思う」。道展で1973年財界さっぽろ賞、85年会友賞、一水会展で80年に山下奨励賞。初個展は75年。道展、日本美術家連盟会員。1939年札幌市生まれ。札幌市中央区在住。
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ヒマワリの生命力を力強く 『新出 リエ子個展』

1992年にヒマワリを描いた油彩で道展に初入選以来21年。今回もヒマワリの力強い生命力を描いた100号から150号の大作10点を中心に合わせて21点を発表、気迫が伝わってくる。5年振り6回目の個展。昨年、春陽展の会員に推挙された記念展でもある。
ヒマワリといっても咲き誇る具象表現ではない。「今の私らしさを出したい」という大作は、ヒマワリが宇宙空間で大きくうねり、種子がはじけ、響き合うような気迫の心象光景。激しい呼吸が大画面に広がっている。
これまでは『継』のシリーズだったが、新作は『開』シリーズ。「好きです」というという黄色をポイントに、作品『継―大空』は、ヒマワリが大空で舞い、『開―歩』は、大地で大きく花びらを広げるように…など激しい呼吸の情景を力強く描き込んでいる。画面にエネルギーがあふれている。
札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで11日まで。
◆写真は、力強い筆勢の油彩 『開―歩』(120号)

庭にヒマワリを植え、毎朝散歩をしスケッチをする。「次々とイメージがわくのです」。09年に道展、さらに春陽展の会員にもなり「これからが本当の意味で出発です」。道展で96年、03年佳作賞、08年会友賞、春陽展で昨年まで3年連続奨励賞。士別東高卒。1945年士別市生まれ。札幌市豊平区在住。