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86歳の大倉さんが知事賞 『日本画美術協会公募展』

第32回日本画美術協会公募展が始まり、最高賞の道知事賞は、86歳の大倉美津さん(札幌)の日本画『錦秋』に贈られた。作品は色彩豊かな絹絵。キャリア20年で昨年の第31回展で道教育長賞を受賞している。
今年の応募作品は日本画と水墨画がほぼ半々で、高齢者健闘が目立った。最高齢は道教育長賞を受賞した91歳の前澤邦雨さんが会員、会友、一般入選者を合わせて80歳以上が14人を数えた。
だが花、風景を中心に濁りのない色彩と墨の濃淡で生き生きと描き年齢に関係ないことを証明している。
8月2日京王プラザホテル札幌で授賞式と祝賀会が開かれる。
大倉さん以外の受賞者は下記の通り(敬称略)
▽道教育長賞 前澤邦雨(札幌) ▽札幌市長賞 伊藤鳳雲(同) ▽札幌市教育長賞 木村英(函館) ▽北海道新聞社賞 境泉美(札幌) ▽読売新聞道支社賞 前鼻洋光(石狩) ▽朝日新聞道支社賞 佐久間澄子(札幌) ▽日本経済新聞札幌支社賞 碓井竜門(同) ▽STV賞 平井暁代(同) ▽美術振興賞 萩原弥一郎(同) ▽墨運堂画墨賞 河野幸子(同) ▽清晨堂筆匠賞 金澤明慧(同) ▽渡辺絵賞 伊藤ミチ子(石狩)
札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で8月4日まで。
◆写真は、道知事賞を受賞した大倉美津さんの日本画 『錦秋』
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積丹の海を気迫の筆勢で 『濱田 悟朗油絵個展』

積丹の海、岩礁を84歳とは思えない力強いタッチで描いた油彩27点を発表。後志管内岩内町で描き続け、札幌市だけで1979年の初個展以来30回目。気迫のこもった筆勢。4号から100
号。
1949年に道展に初入選以来キャリア60年以上。一貫して後志管内の泊、神恵内村から神威岬方面の積丹の海を描き続けている。
岩内岳やニセコの山を描いた作品もあるが、空気感に富み、白波がぶつかり合う力強い筆勢の迫力感は抜群。
雷電の海を描いた『残秋岬』、『島野海岸』は大きなスケールで展開、打ち寄せる波の音が聞こえてきそう。
風が吹き、波がうねり、雲が動く、深いマチエールでぐいぐいと描き込んでいる。徹底した現場主義で自然の表情を捉えている。
札幌市中央区南1西3、大丸藤井セントラル7階スカイホールで28日まで。
◆写真は、雷電の海を描いた『残秋岬』(100号)

元気の秘訣は「くよくよしない、我が道を行くこと」と言う。個展、グループ展は数多く、既に来年の31回展も視野に入れている。2008年北海道文化団体協議会芸術賞、11年国際現代フランス展で芸術賞、昨年岩内町自治功労賞など多数。道展会員、サロン・ド・パリ委員、日本芸術家連盟理事。1929年岩内町生まれ、同町在住。
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76人が個性豊かに 2013年夏まつり「舟」展

さいとうgalleryが毎年この時期に開いている夏まつり企画展。今年で18回目。「海や水が夏にふさわしい」として作品のテーマは「舟」。76人が多彩な作品で“夏の個性”を競っている。
「舟」をイメージした作品はゆさい、日本画、版画、コラージュ、陶芸、木彫など幅広く、しかも具象、心象、抽象とバラエィー。50㌢×50㌢以内で壁に架けられるサイズと限定されているが、発想の豊かな作品が多い。
出品者は札幌が中心だが旭川、岩見沢、小樽など道内各地からで、初出品は6人。2組の夫婦、1組の親子も。
香取正人さん(札幌)の『舟』、武石英孝さん(岩見沢)の『余市港』といった具象の作品から阿部美智子さん(札幌)の楽しい童話の世界の『だって夏ですから』、野崎嘉男さん(岩見沢)の抽象的な『宙への船出』…会場にホットな雰囲気が広がっている。
札幌市中央区南1西3、さいとうgalleryで28日まで。
◆写真は、香取正人さんの水彩 『舟』
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大賞は佐々木さんの大作 『第42回北海道陶芸展』

公募の第42回北海道陶芸展(北海道陶芸協会主催)が始まり、北海道陶芸協会大賞・北海道知事賞は、初出品した札幌市北区、佐々木優子さん(61)の大作『月下の舞』が受賞した。初出品で大賞を受賞したのは、審査が現在の方法になった07年以来初めて。
13歳から86歳まで幅広く会員から学生まで101点の応募があった。遠くは横浜市、徳島市からも。
今年も個性豊かな作品が多く、年々充実した陶芸展に。大賞を受賞した佐々木さんの作品は、スマートさと堂々とした風格を漂わせた造形美。
大賞は、06年までは会員の作品の中から選ばれていた。だが、その翌年から全作品を対象とする方法に変わった。
大賞以外の主な受賞者は下記の通り(敬称略)
▽北海道陶芸協会特賞・文部科学大臣奨励賞 福山桂子(札幌) ▽札幌市長賞 安野幸子(大空町) ▽北海道新聞社賞 栗谷幸恵(札幌) ▽土泡賞 渡部礼子(同) ▽審査員特別賞 重森勘二(横浜市) ▽北海道教育長賞 廣田多美子(千葉市) ▽札幌市教育長賞 竹本和代(札幌) ▽STV賞 山本恒雄(同) ▽ホーマック賞 村上強(同) ▽最優秀新人賞・札幌全日空ホテル賞 横山エミ(同)
札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで21日まで。
◆写真は、手前が大賞を受賞した佐々木さんの作品 『月下の舞』
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12人が日本画の美競う 『北海道日本画会創立記念展』

“誰でも気軽に出品できる審査のない公募展″を掲げて5月29日に発会式を行い『北日展』としてスタートした北海道日本画会(新田志津男会長)の創立記念展。会員12人が27点(サムホールから変形50号)を出品、日本画の美を競っている。
公募展で入賞・入選している会員もいるが「日本画を発表する機会が少ない人が多く、自由に気軽に発表の場を設けたい」として発表した。
第1回展は9月18日から札幌市民ギャラリーで開かれるが、今回の創立記念展は、いわばお披露目の作品展。
新田会長、事務局の佐久間敏夫さんをはじめ十勝管内清水町の小松志津恵さん、三笠市の斉藤八重さん、札幌市の久守光・圭子さん夫妻らが1点から4点を出品。
風景、花を中心に人物、静物などを入念に描き込んでいる。横川優さん(札幌)の美しい色彩の『ぼたん』宇野昭輝さん(同)の深い質感で桜の花を描いた作品など、それぞれが情緒豊かな取り組みを見せている。
札幌市中央区南1西3、斉藤galleryで14日まで。
◆写真は、新田会長の日本画 『白麗』(30号)
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老木の生命力を力強く 『渡邊 範子個展』

04年に水彩連盟展と全道展に初出品して以来今年で10年目。「その記念の札幌での初個展です」。生命力に富んだダケカンバ(落葉高木)の『境涯』『不撓』といったシリーズの大作14点を中心に「初めて出品する」という『しずく』のシリーズなど34点を出品、意欲的な取り組み。
昨年からアクリル絵の具も使っているが、作品は透明水彩絵の具で描き上げた60号から130号の大作が中心。ダケカンバの老木を画面いっぱいにうねり、息づく表情をリアルに、深い質感で展開した力作。
モノトーン調。入念な描き込み。うねる幹、そこから伸びる枝…コケも生え、木の皮もはがれているものの強い生命力が協調されている。描かれるダケカンバの喜びさえ伝わってくる。
札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで13日まで。
◆写真は、今年の水彩連盟展で会員推挙になった作品 『限涯』(100号)

還暦を迎えた02年から絵筆を。「とても楽しい」。03年にニセコ町の神仙沼で老木のダケカンバに出会い、感動。その後知床へ取材に行っている。2011年に旭川で古希記念の初個展を開いた。全道展で06年佳作賞、07年と08年奨励賞。水彩連盟展で08年奨励賞、10年と11年に準会員賞。水彩連盟展会員、全道展会友。1941年旭川市生まれ。同市在住。
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『マリオネット』の大作中心に 河瀬 陽子油絵展

「今年3月で75歳を迎えた記念展です」。1991年に道展で佳作賞を受賞以来、本格的に取り組んでいる『マリオネット』(あやつり人形)のシリーズを中心に地元芦別市や海外の風景を描いた油彩25点を発表。芦別市では毎年個展を開いているが、札幌では04年以来9年振り2回目。
作品は当初、音楽がテーマだった。だが『マリオネット』シリーズで道展や一線美術展で相次いで受賞。
静かに前方を見つめる女性の周りにマリオネットや子供を思わせる何人もの足が、丁寧に、入念に描き込んでいる。そこには40年間、小学校の教師だった作者の思いが込められ、ストーリーが秘められている。いずれも大作。達者な描写力。
建設中の東京のスカイツリー、ロシアや明るい色彩の芦別市の風景など見応えのある内容と言える。
札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで6日まで。
◆写真は、油彩の『マリオネット』 (100号)

芦別市の旧新城小学校跡地に1943年開設の「芸術の郷しんじょう」で制作している。本格的に描き始めたのは40歳を過ぎてからという。道展で91年から93年まで佳作賞、02年会友賞、一線展で01年一線美術賞、02年東京都議会議長賞。道展、ル・サロン展、芦別美術協会会員、一線美術展委員。1938年芦別市生まれ。同市在住。