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~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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14人が抽象の美競う 『北海道抽象派作家協会展』


 1973年に結成展が開かれ、翌年74年に第1回展を開いて以来連続41回目の協会展。公募展ではなく抽象派作家有志による企画展。こうした取り組みは全国的にも珍しいと言われている。
 同人11人と推薦作家3人の14人が多彩な作品を出品。このうち事務局の今荘義男さんと佐々木美枝子さんは第1回展からのメンバー。今回柿崎秀樹さんが初出品している。
 「搬入してみなければ、誰がどのような作品なのか分からない」という大作、力作は平面、立体…とバラエティーに富んでいる。
 田村純也さんの石と板によるインスタレーション(3×3)は黒を基調にした立体作品が風格を漂わせ、後藤和司さんは『緑のScene14』は緑のキャンバス16点を組み合わせ、佐々木美枝子さんは大小8点を特別出品するという意欲振り。
 初出品の柿崎さんのは「制作に1年2か月かかった」という繊細な描写力の平面。
 今荘さんの『古里』シリーズ、三浦恭三さんの『連鎖』シリーズなど感性豊かな抽象の美が会場いっぱいに広がっている。


 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで20日まで。


 ◆写真は、展示されている立体、平面の抽象作品
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協会賞は染色の菅野さん 『第41回美工展』

 
 北海道美術工芸協会(山谷智子事務局長)主催の公募展。1974年に第1回展を開いて以来、工芸部門だけを対象に、その振興とレベルアップを目的に開催を続けている。今年の協会賞は道都大学4年生、菅野成美さん(北広島市)の染色『淡水魚』が受賞合わせて69点が工芸の美を競っている。
 会場いっぱいに展示されている会員、会友、入賞・入選作品は染色、籐、陶芸、和紙絵、木工など17ジャンルに及んでいる。総出展は69点。無いのは絵画と書くらい。工芸の分野がいかに広いかを示している。
 協会賞・菅野さんの染色は、淡水魚が悠然と泳ぐ姿を繊細に染め抜き、東海大学札幌校の学生で初出品で新人賞を受賞した城浦光希さん(札幌市)の木工の椅子は丁寧な仕上げ。
 奨励賞は小林ちほさん(江別市)と大井マチ子さん(恵庭市)。小林さんも道都大学の学生。
 新会員に組紐の石郷岡緑さん(苫小牧市)木工の笠原幸義さん(函館市)が推挙された。

 19日にホテル札幌ガーデンパレスで授賞式・懇親会きが開かれる。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで20日まで。


 ◆写真は、多彩な工芸作品

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8人が多彩な作品 『ニセコアートの仲間たち展』

 
 後志管内ニセコ町を中心に倶知安、蘭越町などで創作活動を続けている8人のアーティストの作品展。作品はガラス、織り、鉄、木工、陶器、フェルト…と多彩。2012年に東京・銀座で開いたが札幌では初めて。
 「異業種の仲間が刺激し合い楽しく取り組んでいこう」と、ニセコ町在住のトータルプランニング童夢の北島常雄代表が中心となって企画された。
 作品は絵画と書がないだけでバラエィーに富んでいる。北島雅子さんのサンドブラストの手法による彫刻ガラス、澤田正文さんの鉄彫刻のラクダなどの動物シリーズ、「羊50頭を飼っている」という林幸子さんの羊毛によるフェルトのタペストリーなど、さらに4人の木工作家によるいす、テーブル、桐山久美子さんの壁面いっぱいを飾った織…多種多様。
 代表の北島さんは「ニセコを一つのエリアとして広範囲に取り組んで行きたい」と語り、出展の作品も木とガラスの組み合わせなど楽しめる展示になっている。
 近くの品品法邑で小物の販売もしている。

 札幌市東区本町1-1、茶廊法邑で17日まで。


 ◆写真は、展示されている多彩な作品

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色彩豊かな「Q」シリーズ 『外山 欽平油絵個展』

 
 1998年にローマ字の『A』でスタートしたアルファベットシリーズの作品で今回は『Q』。赤、黄色を基調にした鮮やかな色彩の『Q』の文字が、風に揺れように画面いっぱいに描かれている。100号の大作12点を中心に小品7点、シルクスクリーン4点などのほか、隣室にアジサイを描いた具象の油彩45点を発表。「札幌での個展は45回以上…」で、25日から地元函館でも開く。
 抽象絵画ひと筋。しかもアルファベットの文字を絵画化する画家は他にいないとされている。
 筆を使わずキャンバスに絵の具を流しながら仕上げる独特の手法。グリーン、ブルー、ワインカラー系の空間に赤と黄色で様々な形で表現された『Q』が、結んだリボンが揺れるように描かれている。
 「お化けのQ太郎です」という。輝くような色彩、多彩なフォルムが何かを語りかけているようだ。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで12日まで。

 ◆写真は、『Q』シリーズの油彩(100号)



 P1040973_convert_20140411175644.jpg  外山 欽平(とやま・きんぺい)さん
 「色彩は、アジサイの花の変化、配色からきている」。23種類のアジサイを庭に植えており、微妙に変化する色合いが作品に反映されるという。美術団体に属さず独自の世界を歩んでいる。毎年札幌と函館で個展。早くも次回の『R』シリーズに取りかかっている。武蔵野美大卒。1937年函館市生まれ。同市在住。

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66点が大作、力作を競う 『第65回札幌墨象会展』

 
 「集中して一気に書き上げる快感は忘れられない」―。総勢34人が、大きな白い空間に墨が飛び散る気迫の筆勢で書き上げた大作、力作が会場の2室とロビーに展示され、墨象の魅力競っている。展示総数は66点。墨象会は40年以上の歴史があり代表の島田青丘さんは、発会時から指導的な役割を果たしている。
 「太い筆に墨をどっぷりつれると10㎏ぐらいあり、それを片手で書く」という墨象は、気品と気迫の書。横幅4m、6mあるいは床面から天井に届くような大作が並び会場に迫力感が広がっている。
 34人は北海道書道連盟展、北海道書道展の審査会員、会友が中心でキャリアも豊富。30歳から80歳代。1文字から3文字を一気に書き上げている。
 島田青丘さんの横幅4・16mの『天衣無逢』はリズミカル、東志青邨さんの淡墨による『一圓妙』、長嶋幸子さんの『桜』は軽快、林維子さんの濃墨で横幅3・6mの『瑞雲』は力強く…などそれぞれに個性を発揮している。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで6日まで。


 ◆写真は、大作が並ぶ墨象の作品。右側が島田青丘さんの大作

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優しくすっきりとした空気感 『渋谷 幹男水彩画展』

 
 「個展を続けて40年近くになりますね」。本職は司法書士の作者が、今回も透明感に富む色彩ですっきりとした情緒で描いた水彩画20点を発表。長男の統大(つねひろ)さんが写真2枚を出品、初の親子展に。
 作品は札幌を始め道内各地とフランスの風景を描いたのを中心に花、静物と幅広い。いずれも明るく澄んだ色彩で丁寧に描いている。
 快晴の光景の札幌・大通公園を展望した作品は、さわやかな空気感が広がり、余市町の海を望んだ作品は大きなスケールが魅力。
 チューリップ、アマリリスなどを描いた花の作品、桃やサクランボなどの静物…入念に表情豊かに、しかも優しく描き上げており心が和む。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で6日まで。

 ◆写真は、余市町の海を描いた水彩画(51×71㎝)


 P1040955_convert_20140404101042.jpg  渋谷 幹男(しぶや・みきお)さん
 1967年、札幌市中央区に渋谷幹男司法書士事務所を開設以来47年。絵は独学。これまでに個展の売上金をユニセフなどに寄贈してきた。毎年、年末には『マイカレンダー』約3千部を印刷し友人、知人など幅広く無料配布も続けている。中央大学法学部卒。1938年美唄市生まれ。札幌市中央区在住。
プロフィール

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Author:chikuwapan
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『北海道を彩るアーティスト』
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