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染めの絵に取り組んで10年 『千引 えみこ作品展』

「花が大好きです」―。2004年に初個展を開いて以来10年目の記念展。数々の花をモチーフに色彩豊かに染め上げた作品53点を発表。華やいだ雰囲気。5㌢四方から横長、79×73㌢の角状まで多彩。
「どのようにして描くのですか、と聞かれます」。染めの技法による数々の花は具象ではなく心象表現。全体が風に揺れている、空中に浮いている、風車のように表情がアップされている…そんな花がカラフルでリズミカル。
木綿の生地に下絵を描き、染めて乾燥させて洗う、などを繰り返す独自の手法。ユリ、コスモス、ツユクサなどを〝モデル〟にしながらオリジナルの花の世界をつくり上げている。色彩が美しい。
札幌市北区北8西1、石の蔵ぎゃらりぃはやしで23日まで。
◆写真は、カラフルな染めの絵

染めの絵に取り組んでほぼ13年。バテイックと呼ばれるインドネシアの伝統的なろうけつ染めを3年習い、その後独自に制作を続けている。溶かしたロウで線を引くのがポイントのよう。素材は京都から仕入れる。札幌北斗高校時代は油絵を描いていた。後志管内岩内町生まれ。札幌市在住。
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協会賞は米本さんの油彩 『第89回道展』

本道美術界公募展の最後を飾る第89回道展(北海道美術協会、澤田範明事務局長)が始まり日本画、油彩、水彩、版画、彫刻、工芸の6部門の入賞・入選作品262点と会員、会友の作品合わせて564点が全館に展示され豊かな個性と美を競っている、最高賞の協会賞は、札幌市西区、米本亮太さん(26)の油彩『雨止街道(あまやみかいどう)』(150号)が受賞した。
今年の応募は、10代の学生から80歳代まで幅広く、道展事務局では「作品のジャンルは多岐にわたり、現代的な感覚の構成が増えている」と語り、作品は多種多様。
入賞・入選作品は応募総数494点のほぼ半数で、油彩が147点、次いで水彩30点、工芸28点などだった。
協会賞を受賞した米本さんは、これまで2回入選、3回目で金的を射止めた。さまざまな建物などの中を男が犬を連れて散歩している光景をデザイン感覚に描いており「新しい感覚であり、物語が込められている」と評価された。
各部門とも大作、力作が競い合い日本画、水彩、彫刻部門に力作が目立ち見応えのある内容になっている。
21日午後6時半からニューオータニ札幌で授賞式・懇親会が開かれる。
札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで28日まで。
◆写真は、協会賞を授賞した作品の前に立つ米本亮太さん
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20歳代から30歳代の作品 『矢崎 勝美展』

「現在の『COSMOSシリーズ』ではなく、若い頃に制作した作品を見てもらいたい」―。〝1960年~1980年を振り返って〟をサブタイトルに20歳代から30歳代に取り組んだ作品32点を発表している。色彩豊かでざん新な感覚。おう盛だった制作意欲振りをうかがわせている。
作品は版画。とはいってもオフセット印刷、シルクスクリーン、転写のデカルコマニーなど「誰もやっていない」という技法を駆使した独自の作品。
女性の体の一部を美しい色彩とラインで表現した『愛のシリーズ』(1972年)、ファンタスティックな『女シリーズ』(1974年)を始め1本の木の上空に三日月が浮く『樹』(1978年)、ピンク系の空間に白い木と時計が浮く『二つの時計』(1977年)…いずれも色彩のコントラストが鮮やかで美しい。ロマンと幻想的な情緒が広がっている。
札幌市西区山の手7-6、ギャラリー山の手で20日まで。
◆写真は、1970年の『愛のシリーズ』の版画

宇宙空間を華麗に、幻想的に表現する『COSMOS(宇宙)』シリーズを続けてほぼ30年。今回のように若い頃の作品をそろえたのははじめて。1950年にデザイン展を開いて以来映像展に次いで版画展を毎年開催。海外でも数多く発表。2003年に札幌芸術賞。日本美術家連盟会員。1940年札幌市生まれ。同市西区在住。