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~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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多彩な工芸の美と技 第42回美工展

 
 今年で42年の歴史を重ねた北海道美術工芸協会(山谷智子事務局長)主催の本道で唯一の美術工芸分野の公募展。入賞、入選作品と会員、会友合わせて72点が展示され多彩な美と技を競っている。
 作品は、押し花、織、染色、陶芸、皮革、木工、和紙絵など17ジャンルに。無いのは絵画、彫刻、書ぐらい。年齢も19歳から85歳まで幅広く層の厚さを示している。
 協会賞の該当作品は無かったものの佳作賞は東海大学2年城浦光希さん(19)、同大3年吉村穂貴さん(20)=札幌=の木工作品と永井優花里さん(23)=同=の染色が受賞、若手が存在感を示した。
 一方、初入選の新人賞は、織の塩田能子さん(59)=札幌=が受賞。アートに年齢は関係ないことを証明した。
 大作、力作が並び個性豊か。デンマークが発祥の工芸というダネラ手芸という大作も初出品され、事務局では「新たな挑戦の作品です」。会員の意欲作も多く42回展を盛り上げている。
 瓜生幸、安保悦子(札幌)大井マチ子さん(恵庭)が新会員に。
 5月2日に授賞式と懇親会が開かれる。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで5月3日まで。


 ◆写真は展示されている数々の作品
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13人が個性豊かに 北海道抽象派作家協会展

 

 抽象の美を追究している本道在住のアーティスト集団の第42回展。作家協会(今荘義男代表)の同人と推薦作家合わせて13人が多彩な作品を発表、抽象作品の魅力を見せている。
 1973年に故渡辺伊八郎氏の呼びかけで創立結成展が開かれ、その翌年から毎年開催。2013年に40周年記念展が開かれた。「抽象派作家だけの美術展がこれほど長く続いているのは、全国的にも例がない」といわれている。
 出品作家は20歳代から90歳代と幅広く、正面から立体構成まで個性を競っている。今年の推薦作家は小川豊(小樽)柿崎秀樹(江別)丸藤真智子(札幌)田中季里(岩見沢)の皆さん。このうち小川さん、丸藤さんが次回から同人に。
 三浦恭三さん(小樽)の『連鎖』シリーズの7点はブルー系の濃淡を基調に軽快なリズム感、後藤和司さん(札幌)の『river』の5点は、深い色彩のコントラストの中にストーリーを秘め、宮部美紀さん(石狩)の『流れる』は動的な色彩構成。
 2012年の新道展で協会賞を受賞した田村純也さん(苫小牧)の立体作品『群影』は存在感がある。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで26日まで。



 ◆写真は、中央が田村純也さんの作品 『群影』

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13回目は夫人の遺作展に 中吉功・和子展

 
 油彩の中吉さんと写真の和子夫人の13回目の夫婦展。しかし和子夫人が、今年2月19日、77歳の生涯を終えたため遺作展に。夫人を忍んで写真集も発刊された。展示されている写真は全てカラーで30点。中吉さんは、風景と花を描いたサムホールから80号28点。
 和子夫人はカメラ歴28年。1996年から夫婦展を開いてきた。被写体は古い街の壁、港の船のさびなど絵画で言えば心象的な作品。「好奇心のおもむくまま夢中でシャッターを切った」という独自の世界。
 中吉さんは「雰囲気を大切にする」を基調に川や港の風景をきれいなマチエールと澄んだ空気感で描き上げている。大作の『北の港留萌』豊平川河畔の『浅春河畔』などは、ブルー系の美しい色彩が気品を高め、しかも森閑とした情緒。一方、小品の花の作品は深いマチエールである。

 札幌市中央区南1西3、さいとうgalleryで26日まで。

 ◆写真は、中吉さんの油彩 『浅春の河畔・豊平河畔』




 P1060078+(3)_convert_20150424182047.jpg  中吉 功(なかよし・いさお)さん
 和子夫人は02、03年に個展も開いており「非常に研究熱心で、絵も好きでした」。写真集は、流れゆく日々の中で記憶にとどめた断片という。中吉さん自身は、道展で道知事賞、会友賞を受賞、1963年の個展以来グループ展も含め数多く発表。道展、グループ”環″の会員。1933年小樽市生まれ。札幌市在住。

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洗練された「R」の美 『外山 欽平』油絵個展

P1060039_convert_20150407100634.jpg 
 1998年にローマ字の「A」でスタートしたアルファベットシリーズで今回は「R」の文字のアートを発表。連続18年目。変化に富んだフォルムと多彩な色彩で文字の美しさを見せている。100号の大作12点を中心に小品、版画(シルク)など30点。
 抽象絵画ひと筋に50年近い取り組み。アルファベットシリーズも抽象構成。「R」の大小の文字をグリーン、ブルー系の色彩空間に自由自在といった感じで表現している。
 しかも筆で描くのではない。キャンバスに絵の具を流し、そのキャンバスを動かしながら大小の文字を表現していく独得の手法。鮮やかなオレンジ、イエローといった明るい色彩で文字をふち取り、うねるような、あるいは堂々とした風格の美をつくり上げている。
 同じ「R」の表現は1点もなく洗練されている。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで11日まで。

 ◆写真は油彩の『R21』(100号)


 P1060040_convert_20150407100728.jpg  外山 欽平(とやま・きんぺい)さん
 2012年まで36年間北海道抽象派作家協会同人だったが、公募展にはかかわらず31歳から個展ひと筋。27日から函館市でも開く。作品は入念にデッサンをし、時間をかけて仕上げる。既に次回の「S」の作品に着手している。武蔵野美大卒。1932年函館市生まれ。同市在住。


 
 

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