~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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丸藤真智子さんに記念賞 『第60回記念新道展』

 
 1956年8月に第1回展を開いた新道展(新北海道美術協会)が今年60回展を迎えた記念展。会員と会友、一般の入賞・入選作品304点が展示され、美を競っている。最高賞の第60回記念賞は丸藤真智子さん(札幌)のミクストメディア『金色の風』、協会賞は宇流奈未さん(同)のアクリル・墨による縦180㎝×横450㎝の大作が受賞作した。
 作品は圧倒的な油彩を中心に水彩とインスタレーション。23人と1団体が初出品で入選、このうち糸井崇史さん(札幌)高橋弘子さん(同)が新人賞を受賞した。
 第60回記念賞の丸藤さんは、38回展と58回展に佳作賞、昨年は協会賞を受賞しており、今回会員推挙に。受賞作は油彩、顔料、ガラスの粉などさまざまな素材による抽象作品。黒っぽい空間に黄色いうねりが吹く風をイメージさせる。
 インスタレーションは、会員3人でともに大作。今年も水彩の力作が目立っている。油彩は、いずれも大作・力作。個性豊かな具象から心象作品が年々増え、ファンの足を止めている。
 6人が会員推挙、5人が会友推挙に。9人が佳作賞を受賞した。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで9月6日まで。


 ◆写真は第60回記念賞を受賞した丸藤真智子と作品
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水墨画、日本画が40点 『池内流第44回総流展』

 
 水墨画・日本画池内流(池内北天木流師)で絵筆を執る24人が40点を発表。1971年の第1回展以来連続の開催。今回も日本画、水墨画、色紙、短冊など多彩な内容。
 出品者は、30歳代から92歳の伊藤鳳雲さんまで幅広く、キャリアも2年ほどからベテランまでが風景、花を中心に個性豊かな作品を発表。
 伊藤さんの水墨画『幽谷月照』は墨の濃淡が美しく、山田鳳苑さんの冬景色『松枝雪凌』は静寂な気品を漂わせ、高柳芳雨さんの『礼文の浜辺』はダイナミック。
 「今回は、特別な見本は無くそれぞれが独自に描いた」そうで1人が2点から6点を出品。日本画は画仙紙や色紙に描いた作品が多いが、絹に描いた作品も。碓井竜門さんの梅の花を描いた『梅花暁光』など、どの作品も色彩が美しく気品がある。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で30日まで。


 ◆写真は池内北天木さんの水墨画『湖畔新夏』

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協会賞受賞の記念展 『モリ ケンイチ個展』

 

 今年7月に開かれた70周年記念全道展で協会賞を受賞した記念の個展。受賞作をはじめ昨年奨励賞を受賞した『なくした時間』、2011年の第29回上野の森美術館大賞展で入選した『サーカス』といった大作を中心に29点を展示。サムホールから100号。
 「元々人物を描いていた」と語り、出展のモチーフは、すべて人物。だがその男女の表情は、至って無表情で個性的。仏像を思わせる。色彩もモノトーン調と明るいオレンジ系やブルー、グリーン系を生かした作品に分かれ、静寂な神秘感を秘めている。
 協会賞受賞作『冬の夜が明けるまで』は、雪原の裸木の中で男女が裸木のように立ち春を待っているような情景、また『空の中のカゴ』は、かごをかぶった女性とは対照的に鳥が大空を舞う、などストーリーを秘めている。相反するモチーフを組み合わせているのが特徴でもある。


 札幌市北区北9西3、ギャラリーエッセで23日まで。


 ◆写真は今年の全道展で協会賞を受賞した油彩『冬の夜が明けるまで』(100号)


 P1060354_convert_20150822094046.jpg モリ ケンイチ(もり・けんいち)さん
 全道展で2013年、14年に奨励賞を受賞。02年から6年間パリに留学、パリでも発表。来年3月に2回目の東京展を予定している。初個展は1994年。ベェルサイユ美術学校絵画科卒。1969年札幌市生まれ。同市在住。

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書の魅力を競う 『第34回書究院展』

 
 書究文化書芸院(山田太虚院長)が1982年に第1回展を開いて以来、今回が連続34回目の書道展。受賞した作品をはじめ招待審査会員、審査会員、依嘱作家、会員、会友、さらに公募の二科(18歳以上)の作品など268点が展示され、書の魅力を競っている。
 大作中心の作品は創作、臨書とも美しさと気迫の筆勢。最高賞の道知事賞・書究文化書芸院書道顕彰は審査会員の森本京泉さん(上富良野町)、大賞・札幌市長賞は会員熊坂茜華さん(函館)、準大賞・北海道新聞社賞は会員大崎花光さん(滝川)、同・毎日新聞社賞は、会員の長谷川香泉さん(札幌)が受賞した。
 特別展示で今年生誕100年という中国の書家劉自櫝、海外招待作家として、やはり中国の翟榮強両氏の作品も。
 学生展(幼稚園児から高校生)の入賞・入選作品も展示され多彩な書道展になっている。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで23日まで。

 ◆写真は大作の受賞作品



 P1060358_convert_20150822093952.jpg 山田 太虚(やまだ・たいきょ)さん
 書道文化振興に情熱を注ぎ、昨年北海道書道連盟創立60周年記念実行委員長を勤めた。今回は大作『圓妙』と折帖を発表。2010年に北海道文化団体協議会芸術賞を受賞。来年10月傘寿記念展を予定。毎日書道展、北海道書道展審査会員。岩手大学書道科卒。1936年栗山町生まれ。札幌市西区在住。

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「自然」をテーマに水面に光と影 『山田 恭代美展』

 
 長年「自然」をテーマに制作を続けており、今回も「八月の森」をサブタイトルに『こもれび』『森の水』のシリーズ20点を発表。数々の大小の木の葉を思わせる影が水面に濃密でりずみかるに描かれ、さわやかな印象。昨年に次いで12回目の個展。
 「森と水の光りから自然が持っている生命感を喚起させる作品を」―。アクリル絵の具で描き、そこにシルクスクリーンの技法を重ね、さらに和紙を張るねという独自の技法を何度も繰り返して仕上げる。
 水面に木々の葉やこもれ日の光と影が揺れるように描かれている。グリーンの濃淡とイエロー調を基調にした濃密な色彩が美しい。特定の”どこかの風景″ではない。自然の生命力を独自の感性でイメージを広げて制作、水面をのぞき込むような情緒の作品にしている。

 札幌市中央区南5西20、ギャラリーミヤシタで23日まで。

 ◆写真は、水面の表情の作品『森の水面』(72・8×103㎝)


 P1060314_convert_20150812100056.jpg  山田 恭代美(やまだ・きよみ)さん
 初めは抽象的な作品だったが05年頃から「自然」をテーマに。初個展は1993年。以来精力的に99年から08年まで道展の版画部門で入選。ポルトガルでも9月19日まで発表しており、札幌ライラック病院では3人展を開いている。11月も個展。札幌大谷短大美術科卒。1971年札幌市生まれ。同市在住。

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故人をしのび29点 『谷口 一芳回顧展』

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 「フクロウのいっぽうさん」と呼ばれて親しまれ、精力的に制作を続けていたが、2013年7月17日、94歳の生涯を終えた作者をしのび油彩15点を中心に版画、水彩画合わせて29点が展示されている。同展の初日は、命日の7月17日だった。
 全道展、春陽会会員で生前「人間は森と水かなければ生きて行けない。どうすれば人間と自然が共生できるか」と語り、1955年ごろからフクロウをモチーフに亡くなるまで50年以上描き続け、07年には米寿記念の個展も開いた。
 回顧展には、珍しく『ニセコ残春』と題した水彩画3点と油彩の風景画2点があり、それ以外は、フクロウの表情を多彩に描いた大小の作品。茶系を基調に1羽のフクロウの表情から亡くなる1~2年前にカラフルに描いた『浄土の心象』シリーズまで幅広い取り組み。
 作品の多くは、制作年月が不明で歩みをたどれないのが惜しまれるが、フクロウを通して自然保護を訴え続けた強い思いが伝わってくる。

 札幌市西区山の手7-6。ギャラリー山の手で21日まで。


 ◆写真は、2011年に描いた油彩『浄土の心象』

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色彩豊かに迫力のある筆勢 『大和田 主税展』

 
 「赤い色が好きで…」。赤を基調にダイナミックに描いた油彩74点と水彩11点の合わせて85点を全室に展示、迫力感が広がっている。静岡県在住だが札幌西高卒。札幌での個展は、1993年以来13回目で旭川でも開いている。
 山、海、丘のある風景を中心に思い切った色彩と大きなスケールで展開。「アトリエから見える」という富士山を始め瀬戸内海や三重県など本州の風景を始め積丹、美瑛、小樽といった本道各地を描いた作品も約30点。いずれも赤、黄色などを大胆とも思えるほど堂々と使い、しかも肉太のタッチで動的に描き迫力がある。
 画面いっぱいの『恵庭岳』、羊蹄山の『蝦夷富士』、美瑛の風景を広々と描いた『希望』…山も空も思い切ったカラフルな色彩とうねるような筆勢で仕上げている。
 美瑛の『青い池』はリズミカル…など描く気迫が伝わってくる。


 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で9日まで。


 ◆写真は、色彩豊かで力強い筆勢の油彩『恵庭岳』(50号)



P1060308_convert_20150805093016.jpg  大和田 主税(おおわだ・ちから)さん
 「年に5回は北海道に来ている」。今回も個展の前に美瑛町を訪れ、終了後も道内を回る。制作は現場主義。東京・銀座で1980年以来隔年で個展を開催。2年後に再度札幌も。武蔵野美大卒。1943年旧満州生まれ。静岡県田方郡函南町在住。

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生前をしのび2室に大作 『デュボア康子追悼展』

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 全道展会員、独立展準会員として絵筆に情熱を注いでいたが、今年3月10日膵臓がんのため66歳の生涯を終えた作者をしのび、2室に油彩の大作を中心に37点が展示されている。初日の3日に偲ぶ会も開かれる。
 小樽市出身で1971年道教育大学札幌校特設美術科を卒業後、パリ国立美術大学に進学。76年にパリで個展を開き、82年から全道展、89年から全道展、89年から独立展で入選、入賞。全道展では、90年、91年ら奨励賞、92年には古瀬キヨ財団北海道女流選抜展でグランプリを受賞するなど存在感を高めていた。
 展示されている大作は、100号から130号が16点、このうち亡くなる前年の作品が4点。その中心は、長年続けていた人物(主に女性像)を描いた『呼吸』シリーズ。苦悩といった人間の内面性を追求している。
 人物像を赤で表現するなど力強いタッチでインパクトのある筆力。生前「人のかたちを描かなくても、そこに人がいる…そんな雰囲気の作品にしたい」と語っていた。
 会場を訪れるファンから「まだまだこれからだったのに」と、惜しまれている。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで8日まで。

 ◆写真は絶筆となった2014年の130号の油彩
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Author:chikuwapan
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