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28人が大作、力作 『石狩美術協会展』

「地元石狩市の方に作品を見てもらい美術文化の活性化を」と、2012年に設置された石狩美術協会(川本ヤスヒロ事務局)の第4回展。会員28人が油彩、水彩、版画、彫刻、陶芸を出品、美術ファンを楽しめている。
同市には多くのアーティストが活躍しているが、発表は殆ど札幌市で行われており、市民が美術に接する機会が少なかった。このため「石狩の美術文化を盛り上げたい」として美術協会が誕生した。
会員の28人は道展、全道展、新道展で活躍している人が多い。入会資格は公募展で入選3回以上。作品は石狩市では未発表のものと決めれており、今回の展示作品も油彩、水彩の80号以上の大作13点など力作ぞろい。
馬を描いた池畑さんの油彩、平原郁子さんのきれいな水彩画などの具象から宮部美紀さんの心象性、神谷礼子さんの抽象作品まで幅広い内容。
地元の一般市民をはじめ小学校2校の児童も訪れ感想文を書くなど関心の高まりをみせている。
来年は会員2人が新加入、第5回記念展を開くという。
石狩市花畔1条1丁目、アートウォームで27日まで。入場無料。
◆写真は展示されている大作、力作
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井上さんに北日展賞 『第3回北日展』

「審査がなく誰もが気軽に作品を発表し、日本画の普及を図りたい」として2013年に発会した北海道日本画会(新田志津男会長)の第3回展。会員、一般出品の作品合わせて51点が展示され、札幌市西区、井上光子さんの『私の愛しい子』(30号)が、北日展賞を受賞した。
モクレン、アジサイ、ボタンなど花を描いた作品を中心に風景、人物など多彩。色紙から80号まで。
井上さんの受賞作は、母親が子供を抱きしめている表情を優しく丁寧に描いた力作。今回初めて西川強さん(旭川)が、水墨画『古老のアイヌ』『百年目の西洋館(大正浪漫の旭川)』を発表した。
遊佐春哉さんの釧路湿原を幻想的な情緒で描いた『眩陽』、新田会長の風景の大作『月昇る』、大きな水面にスイレンが浮くように描いた山崎いつ瀬さんの20号の作品など日本画の魅力を見せている。
10月3日~4日、三笠市民会館で移動展が開かれる。
札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで21日まで。
◆写真は北日展賞を受賞した井上光子さんの作品『私の愛しい子』(30号)=左側
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167点が水彩画の美競う 『第35回記念道彩展』

1982年2月に第1回展を開いて以来今年で35回展を迎えた北海道水彩画会(小堀清純運営委員長)の記念展。記念大賞は、札幌市の小林恵子さんの『桜桃』(40号)に。会友にも推挙された。総展示数は会員、会友と入賞・入選作品合わせて167点。
「今年は、記念展を意識してか力作が多い」(事務局)と語り、大作が多く会場に迫力感が広がっている。モチーフも風景、花、静物、人物と多彩。きれいな具象から思い切った抽象構成まで幅広い。
水彩画というと一般的に写実的な作品をイメージしがちだが、道彩展は半具象など心象性の強い作品が多いのも特徴。そんな中で今年は会員合田早苗さんの『カキツバタの咲く沼にて』、宮下房子さんの『富良野に咲く』、佐良土敏子さんの『4月の砂丘』など大きなスケールの風景画が印象的だ。
小堀運営委員長は「明日の水彩画はどうあるべきかを問いただし、より一層精進したい」と語っている。
小林さん以外の主な受賞者は、下記のの通り(敬称略)
▽道知事賞 阿部勝美 ▽札幌市長賞 竹本靖子 ▽札幌市教育長賞 亀倉安規子 ▽北海道新聞社賞 嶋倉駿子 ▽八木賞 長谷川英夫 ▽伸子賞 諸留智恵子(いずれも札幌市)
札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで21日まで。
◆写真は記念大賞を受賞した小林恵子さんの作品『桜桃』(40号)
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花の美と生命力を美しく 『三森 千惠子日本画展』

「花が好きなんです」―。数々の花を清そに描いた100号6点を中心にサムホールまで22点を出品、華やかな雰囲気。日本画に取り組んでほぼ40年。グループ展、公募展に出品しているが今回が初個展。
カサブランカ、チューリップ、クレマスク、アネモネ…かずかずの花を丁寧に描き色彩豊かに美と生命力を強調している。花器に生けたのではない。何種類かを組み合わせて″美の競演”に仕立ている。
作品『想』はカサブランカ、チューリップ、デルフィニュームが美を競い、『池映』は水の中の野草が空中に浮くような大きなスケール。『春のささやき』は何種類もの花が響き合うように…などストーリーをにじませている。
澄んだ色彩で花の美しさに思いを込めて入念に描き込んでいる。麻紙に描いているが金箔を張った作品も。
札幌市中央区南1西3、大丸藤井セントラルで13日まで。
◆写真はカサブランカ、、チューリップなどを組み合わせた日本画『想』(50号)

2005年に日本画院展に初入選以来10年。「庭に植えてある花をスケッチして描きます」。日本画家吉岡織江さん(旭川)に20年、その後浅野天鐘さん(札幌)に約8年師事した。2009年、日本画院展で準会員推挙。藤女子大学卒。日本画院準会員。札幌市生まれ。同市在住。
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一段と色彩豊かに 『矢崎 勝美展』

「取り組んで40年近くになる」という。『COSMOS(宇宙)』シリーズの版画27点を発表。「個展の回数は数えたことがない」と言うほど毎年発表しており、今回は一段とカラフルでファンタスティックな世界を作り上げている。全作品の中央部分に1枚の枯葉を舞うようにコラージュ(張り合わせ)しているのが特徴。
版画といってもシルクスクリーンや転写の手法、オフセット印刷の技法さらにエアーブラシを使うなど多彩な技法を駆使して仕上げる独自のアート。澄んで輝くような美しい色彩で宇宙空間を幻想的に表現している。
星の輝きのような白いぼんぼり、流れ星のような白い線…それらが従来はブルー調の空間に表現されていたが、今回は赤、黄、オレンジなど色彩豊かに。
洗練された空間に枯葉が1枚。夢の世界のような色彩の中で”現実味″が広がっている。
札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで12日まで。
◆写真は展示されているカラフルな版画

デザイナー、映像作家を経て版画の世界に。初個展は1970年。以後米国、カナダ、韓国、フランスなど海外でも。グループ展もプリントアドベンチャー、国際版画展など多数に出品。2003年に札幌芸術賞を受賞。日本美術家連盟会員。1940年札幌市生まれ。同市西区在住。
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64人が山麓アートに 『ハルカヤマ藝術要塞2015』

″山を遊ぶ、アートで遊ぶ”をキャッチフレーズに64人の作家による野外展が、今年も小樽市の晴香山の麓で始まっている。ハルカヤマ藝術要塞実行委員会(渡辺行夫代表)主催。2011年の第1回展以来隔年で開催、今年で3回目。
札幌市から国道5号線を小樽市に向かい銭函を過ぎると間もなく春香山がある。その山麓を「アートにしたい」として開かれている。
広さ約2万9千300平方メートルという広大さ。白樺林など樹木が繁り、坂のある野外に彫刻、陶芸、立体造形、インスタレーションをはじめ油彩や日本画家が木、鉄、粘土、布、磁器といった多彩な素材を駆使して個性豊かな作品を制作、自然との調をはかっている。
今回、初めて韓国の作家10人も参加「北海道・光州美術交流展」を開いている。
過去2回の開催で延べ1万千人のファンが訪れており、今回も多くのファンが見込まれている。
実行委員会では、10年を目標にさらに2回の開催を予定している。
会場入り口の国道沿いに看板がある。27日まで。
◆写真は設置されている数々の立体作品
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具象絵画の魅力存分に 『藤井 高志展』

1978年に全道展に初入選以来37年。精力的な取り組みを続けており今回も150号の大作3点を中心にサムホールまで45点を発表。濁りのないスマートな色彩と執ような描き込みで具象絵画の魅力を見せている。今年2月に次ぐ個展。
″自分の記録あるいは記憶”をサブタイトルに出展は風景、人物、静物、花と2013年から14年にかけてイタリア旅行をした時の作品など多彩。大作には、ストーリーが込められている。
風景は空気が澄み、大きなスケール。しかも単なる風景ではない。大作『少年の日(秋)』は木橋のたもとに少年が横たわり、『旅の始まり』は少年の背後に古い木造の校舎、『犬のいる風景』は、広々とした風景の中に1匹の犬…入念な描き込みで郷愁と深い思いが秘められている。
イタリアの風景はスマートで色彩が洗練されている。
札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで5日まで。
◆写真は油彩の『少年の日(秋)』(150号)

1979年から全道展で奨励賞、蒼騎展で蒼騎会賞など多数受賞。1984年から実父の正氏と7回父子展を開催。グループ櫂展、具象の新世紀展、グループ環展など多数に出品。「新しい方向を探るため個展はしばらく休む」という。全道展会員、蒼騎会道支部長。北見工大開発工学科卒。1953年空知管内浦臼町生まれ。北広島市在住。