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~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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32人が多彩な作品 『北海道陶芸協会展』


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 「食卓や住まいを彩る陶芸を楽しんでいただきたい」―。1968年に第1回展を開いて以来今年で48回展。32人が大小の皿、花器、つぼ、湯のみ、急須などを出品、陶芸の美と技量を競っている。
 中村裕会長が「北海島の陶芸家は自由に色々な作品を作っている」と語り電気、ガス窯から穴窯まで手法は幅広い。今年から会員になった柴田睦子さん(札幌)白戸孝行さん(赤平)三上一正さん(鹿追町)を始め札幌を中心に函館、釧路、旭川市、美幌町など各地の作家が個性豊かでバラエティーに富んだ力作を展示している。
 今年は「新米がおいしい!めし椀と土鍋」をテーマに、それにふさわしい作品のコーナーも。10月1日には、料理研究家東海林明子さんによる実演講習、試食もある。
 各作家の展示作品の所に顔写真付きのプロフィールも展示され、親近感のある展示に。同協会は2年後の2018年に創立50周年を迎えることから札幌芸術の森美術館で記念展を予定している。

 札幌市中央区大通西5・大五ビル、ギャラリー大通美術館で10月2日まで。


 ◆写真は展示されている多彩な作品
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体の不自由克服、意欲的に 『佐藤萬寿夫ドローイング展』

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 「札幌の都心で個展を開くのは今回が最後です」。1994年に時計台ギャラリーで初個展を開いて以来毎年のように開催してきたが、ギャラリー側の都合で来年からは西区の画廊で。これまでの歩みをたどるように油彩の大作8点を中心に水彩画の小品約50点を出品、熱い思いが広がっている。同会場では4月にも発表した。
 作者は、2008年に突然の脳梗塞で右手と言葉が不自由に。それを克服、左右両手で描いた色鉛筆、サインペン、水彩による作品を毎年発表、その情熱がファンの心を捉えてきた。
 今回は、両手で描いた作品とかつて新道展、グループ「NORD」展などで発表したカナダの風景『カルガリーの丘』(1996年)や『北の風』(2002年)といった油彩の大作をそろえ力量感を見せている。
 描く基調は風景。色彩がしゃれている。水彩の小品も明るくさわやか。その中で左右両手で描いた近作は、思い切った色彩とリズム感がある。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで10月1日まで。

 ◆写真は左右両手で描いた水彩、サインペンなどによる作品



 P1070227_convert_20160929171003.jpg 佐藤萬寿夫(さとう・ますお)さん
 リハビリを続けながらの制作。「絵はいっぱいあります」。1982年に札幌美術展で発表以来個展、グループ展は多数。東京、カナダでも。新道展で札幌時計台文化会館から「かおる賞」、06年に秋の叙勲で瑞宝単光章を受賞。1941年檜山管内今金町生まれ。札幌市西区在住。

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最高賞は四十九ウタ子さん 『第4回北日展』

 
 「誰でも気軽に応募ができ、日本画を広めたい」として無審査の公募展を続けている北海道日本画会(新田志津男会長)の作品展。最高賞の北日展賞は、四十九ウタ子さん(岩見沢)の『ぼたん咲く』(30号)に。初出品だった。
 今年の応募作品は会員、一般公募合わせて36点。サムホールから100号まで風景、花を中心に色彩豊かに丁寧に描き込んでいる。四十九さんのボタンは生き生きとした筆勢。今年の新道展でも入選した。
 10月1、2日に三笠市民会館で移動展が行われる。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで25日まで。

 ◆写真は北日展賞を受賞した四十九ウタ子さんの日本画『ぼたん咲く』(30号)

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最高賞は阿部勝美さんに 『第36回道彩展』

 
 北海道水彩画会(小堀清純代表)の公募展。最高賞の道彩展賞を受賞した阿部勝美さん(札幌市)の『石門(南仏)』を始め会員、会友、一般公募の作品合わせて155点が展示され、水彩画の魅力を競っている。
 今年の総搬入数は259点。初出品は9人。阿部さんの受賞作は100号の大作で昨年は道知事賞を受賞している。今回会友に推挙された。
 公募者の最高齢は、92歳の遠藤正子さん(平取町)。パステルで描いた作品『花かご』で奨励賞を受賞した。展示作品は、具象の風景から抽象構成まで多彩で事務局では「レベルの高い内容になっている」と語っている。24日に授賞式・懇親会が行われる。
 主な受賞者は下記のとおり(敬称略)
 ▽道知事賞 渡辺貴美子 ▽札幌市長賞 馬場恵美子 ▽札幌市教育長賞 竹本靖子(以上札幌) ▽道新賞 豊島恵美子(石狩) ▽八木賞 松崎勝子(七飯町) ▽伸子賞 馬場結香(苫小牧)

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで25日まで。

 ◆写真は道彩展賞を受賞した阿部勝美さんの水彩『石門(南仏)』(100号)

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30人が大作、力作 『石狩美術協会5周年記念展』

 
 「石狩市の文化の普及と向上発展に寄与したい」―。2012年4月に発足、11月に第1回展を開いた石狩美術協会(前野右子事務局長)が第5回展を迎える。会員30人が記念の大作、力作を発表、訪れるファンを楽しませている。
 石狩市在住か同市にアトリエがあるアーティストが会員。出品は油彩の具象から抽象作品を中心に水彩、版画、陶芸、超克と多彩。油彩、水彩は50号から100号の大作が多く個性豊か。公募展で力量を発揮している会員も。
 美術の振興を目的に2014年の3回展から地元小学校児童の鑑賞授業を行っており、今年も4校から270人の児童が訪れている。
 初日の11日には、オープニングレセプションも行われ各界の代表者が同協会の益々の発展を祈願した。

 石狩市花畔1条1丁目56、アートウォームで18日まで。入場無料。

 ◆写真は大展示されている多彩な作品

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40回展に思いを込めて 『坂田 雅義陶芸展』

 
 帯広市で師魯久窯(しろくがま)を開窯しており、1978年から今回の会場である時計台ギャラリーで個展を毎年開き今回で40回展。その区切りに“出会いに感謝を込めて”をタイトルに「これまでに人気があった」という作品を会場いっぱいに展示している。
 作品は猫、犬、ニワトリなどの“動物シリーズ”50点から花器、つぼ、大小の皿、カップ類、陶板など多種多彩。
 穴窯と電気窯で焼成しており、作品の基調は、どっしりとした風格の“土色”。各種動物は、思わず触ってみたくなるかわいさ。表情が豊か。
 花器や皿には珍しく赤い線が走っていたり、フクロウの陶板は絵のようにカラフル、釉(ゆう)の輝きのカップ類…1975年に開窯、独立以来41年のキャリアを示している。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで17日まで。

 ◆写真は展示されている“動物シリーズ”の作品


 P1070187_convert_20160916154027.jpg 坂田 雅義(さかた・まさよし)さん
 「今回はテーマを決めずに展示した。札幌での個展は、これが最後。今後は帯広で開きます」。1978年に本道で初めて十勝管内忠類村(現幕別町)に穴窯を設けた。個展、グループ展は数多く東京、大阪、京都でも。1973年福井県窯業試験場専科研修生修了。51年帯広市生まれ。同市在住。

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喜寿を迎えた記念展 『林 維子書展』

 


 「これまでに多くの方々から励ましやお力添えいただいた感謝の念を込めた書展です」。ダイナミックな筆勢の墨象の大小の作品36点をそろえた初個展。喜寿を迎えた記念展でもある。
 「書道一家で育ったけれど墨象は30歳ぐらいからです」―。その墨象で北海道書道展、グループ展などで健筆を振っている。
 出展は、縦1・24㍍×横5・40㍍の大作『いのち再び』から亡き母への思いを込めた『苺の白い花母に似て』などの小品まで多彩。濃墨、淡墨による美しさと気迫の筆勢で展開している。
 作品には作者の人生が込められている。『いのち…』『甦』には、大病を克服して現在がある、『歴』にはこれまでの歩みを表現…など。『喜寿』や『母』という作品も。
 堂々と、そしてうなるような気迫の筆勢であり、作者の熱い思いが伝わってくる。


 札幌市中央区南1西11、コンチネンタルギャラリーで11日まで。


 ◆写真は多彩な作品をそろえた会場


 P1070179_convert_20160907161301.jpg 林 維子(はやし・ふさこ)さん
 「書は、私の大きな力になっています。小さい頃から親が筆や墨を買ってくれました」。墨象の師は書家の島田青丘氏。北海道書道展で特選1回、秀作6回。姉妹4人で千葉県でふる里展も。北海道書道連盟、女流書作家集団展会員。1939年千葉県生まれ。札幌市在住。


 

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大作中心に19点 『木村 由紀子展』

 
 「具象15年、抽象15年です」。その抽象作品の60号から130号の大作11点を中心に19点を発表。個展、グループ展は東京でも開催、数多いが今回の時計台ギャラリーでは6年振り。モノトーンを基調に、じっと見ていると画面に吸い込まれそうな筆勢が印象的。
 「ギリシャのクレタ島の古い名称」という『CRETOS』のシリーズ。そのテーマは風が吹き、水が流れる自然の表情・力。展示している2012年の作品は、白い空間に黒がうごめき細い線が走りシャープな描写力だが、近作は黒い円形を基調に画面全体が動的。奥行きの深い描き込み。
 アクリル絵の具。筆とナイフのほかねん土やガーゼも使い入念なマチエール。思い切った構図であり空気感が広がっている。

 札幌市中央区北1西3、札幌時計台ギャラリーで10日まで。

 ◆写真は動的な描写力の作品『CRETOS』(100号)



 P1070174_convert_20160907161152.jpg 木村 由紀子(きむら・ゆきこ)さん
 元々は人物像だった。2001年から自然をテーマにした抽象絵画に。体調を崩して入院、病室の窓から藻岩山の風に舞う枯れ葉を見続けたのが動材という。全道展で1987年、92年奨励賞、93年佳作賞、94年協会賞。独立展で05年新人賞、09年佳作賞、10年から12年と14年奨励賞。ご主人は全道展、独立展会員の木村富秋氏。全道展会員、独立展準会員。渡島管内江差町生まれ。札幌市在住。

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深い内面性を追究 『川上 直樹展』

 


 昨年の道展90周年記念展で佳作賞を受賞した作者が風景から近年取り組んでいる心象的な作品まで18点を発表。『国境地帯』シリーズの130号から0号までモノトーン調を基調に深い内面性を追究している。2006年の初個展以来10年、9回目。
 作品『国境地帯 望郷』『国境地帯 沈黙の啓示』は、どこかの国境の地理的な情緒を描いている訳ではない。「価値観などの違いはどこで生まれるのかを追究している」と語り大きな空間を二分するような色彩の中に赤いザクロ、ハスの抜け殻、ビンなどを配置、深く静寂な情緒と語りを描き込んでいる。
 ハケと筆で描きローラーも使う。作品によってはコラージュも。入念な描き込みであり立体感も。『青いソナタ』は、明るいブルーを基調にしているが多くは洗練された色彩のモノクロ調。黒の空間にグリーンのゴーヤを描いた『夏の日』は、しゃれている。


 札幌市西区山の手7-6、ギャラリー山の手で17日まで。


 ◆写真は油彩の『夏の日』(100号)


 P1070135_convert_20160904144850.jpg 川上 直樹(かわかみ・なおき)さん
 札幌東高時代に美術教師だった木嶋良治氏の指導を受け2004から本格的に。当初は風景をモチーフにしていたが08年から心象作品に。一線美術展で09年新人賞、10年会友推挙、13年会友賞。道展で13年、15年佳作賞、中央医療技術学院放射線学科卒。1953年札幌市生まれ、同市手稲区在住。

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協会賞は水高さんの大作 『第61回新道展』

 
 1956(昭和31)年に第1回展を開き、昨年60周年記念展を開いた新道展(新北海道美術協会)に、今年は432点の応募があり会員、会友と一般の入賞・入選作品合わせて285点の大作、力作が展示され個性を競っている。
 作品は油彩を中心に立体造形、インスタレーション。最高賞は、恵庭市の水高和彦さん(62)の『時のコンポジション』に。ハンガー、段ボール、古い木材などコンクリートなどで固めたミクストメディアで50号2点を組み合わせ、重さが60㌔以上の大作。「廃品に再び生命の息吹を」といった思いが込められている。
 絵画は具象から抽象まで多彩。水彩画に充実感があり、大作のインスタレーションは力作ぞろい。9人が佳作賞、2人が新人賞を受賞、6人が会員、9人が会友推挙に。新人賞の舟曳信世さんは兵庫県伊丹市からの出品で和紙に鉛筆で描き込んだ縦4㍍×横1・50㍍を2点組み合わせた大作。会員による熊本地震義援金のチャリティー小品も開かれている。
 会員推挙は下記のとおり(敬称略)
 安味真理(北広島)木本アツ子、宇流奈未、藤井静江(以上札幌)大浦義巳(平取)三浦恵美子(苫小牧)

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで11日まで。


 ◆写真は一番手前が水高和彦さんの協会賞受賞作品
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『北海道を彩るアーティスト』
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