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~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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音楽をテーマに66点 『川本 ヤスヒロ展』

 

 「音を色彩で表現したい」―。「音楽の空間」をテーマに2012年以来描き続けてきた油彩42点を中心に水彩、パステル、今年焼き上げた陶器10点など合わせて66点を出品。油彩は100号から300号の大作18点。精力的な取り組み。深川市での個展は16年振りで、66歳の記念展でもある。
 長年「生と死」をテーマにしたしゃれこうべをモチーフにしていた。だが2012年春、ウィーン(オーストラリア)に2週間滞在しベートーベン、モーツァルト、ハイドンの記念館を巡り、街をスケッチしているうちに音楽に親しみを持ち、以来描くテーマに。今回発表している66点は、この5年間に制作した作品の中から選んでいる。
 『交響曲第2番(ブラームス)』『音楽の空間(サン・サーンス)』…バイオリン、フルート、チェロなどの奏者を画面いっぱいに色彩豊かに描き込みメロディーが聞こえてきそう。「音から生命感や喜怒哀楽を表現したい」と言う熱い思いが伝わってくる。

 JR深川駅前、経済センター・深川市アートホール東洲館で15日まで。



 川本 ヤスヒロ(かわもと・やすひろ)さん
 「70歳の時は70点を発表したい」。個展、公募展、グループ展でなど毎年次々に発表。9月まで全道展事務局長だった。1000点を目標に石狩市内のスケッチも続けている。海外取材も豊富。昨年3月北海高校教諭を退職。全道展、石狩美術協会、日本美術家連盟会員。エミ子夫人も水彩画家。1950年釧路市生まれ。石狩市在住。

 ◆写真は油彩の『交響楽第2番(ブラームス)』(100号)
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水彩画の魅力競う 『青空の会』

 

 小堀清純さん(道彩会代表)の指導を受けているグルーブの水彩画展。連続6回目。15人と小堀さんが31点を出品。水彩画の魅力を競っている。
 5~9月は、札幌の街を描くをテーマに第1、第3土曜日にスケッチを続け、10~4月は教室で花、人形などを描いている。
 展示されている6号~20号の作品は道庁、豊平館、夏の石山など風景が中心。「個性豊かに楽しく描くをモットーにしている」グループで色彩、構図とも独自の感性を発揮している。
 今年の道彩展で糸塚章子さん(札幌)が会友推挙に、宮本美代さん(同)は奨励賞を受賞。宮本さん、島田光宏さん(同)は新道展にも入選している。酒井祐二・美佳さん(同)は夫婦。疋田光弘さんは室蘭から通っている。講師の小堀さんは作品『積丹半島』を出品”見本”を示している。

 札幌市中央区大通5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で10月1日まで。

 ◆写真は高木弥さんの作品『青葉中の博物館』(8号)

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最高賞は渡辺さんの水彩画 第37回道彩展




 北海道水彩画会(小堀清純代表)の公募展。最高賞の道彩展賞は札幌市の渡辺貴美子さん(43)の水彩画『6月の室内』が受賞し、会友に推挙された。渡辺さんは、昨年道知事賞を受賞している。
 今年の総搬入数は238点。会員、会友と一般の入選、入賞作品合わせて143点が展示されている。風景、静物、人物などモチーフは具象から抽象構成まで多彩。事務局では「風景を描いても自分なりに解釈した取り組みをしている」と語り心象性の強い個性的な作品が多いのが特徴。
 渡辺さんの受賞作は、室内の光景を洗練されたブルー調で描き込み気品がある。出品者は、21歳から90歳と幅広く感性豊かな作品がファンを魅了、事務局では「年々レベガ上がってきている」と語っている。


 渡辺さん以外の主な受賞は下記の通り(敬称略)。


 ▽道知事賞 馬場結香(苫小牧) ▽札幌市長賞 島谷京子(札幌) ▽札幌市教育長賞 山田明美(同) ▽北海道新聞社賞 林正行(同) ▽八木賞 伊林昌子(江別) ▽伸子賞 大越なほみ(札幌)


 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで24日まで。


 ◆写真は渡辺貴美子さんの受賞作『6月の室内』

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初出品の宮中さんに北日展賞 第5回北日展

 
 「審査が無く誰でも自由に出品し日本画の振興を」―。“無審査の公募展”をキャッチフレーズに掲げている北海道日本画会(新田志津男会長)の第5回記念展。最高賞の北日展賞は、石狩管内当別町の主婦、宮中裕子さん(57)の日本画『眠りの時(上高地)』(30号)が初出品で受賞した。
 今年は5人の創立会員を始め会員、一般出品者の27人が昨年より多い53点を出品。初めて函館市、石狩管内当別町からも。0号から130号。
 作品はツバキ、バラ、アジサイなど花を中心に風景、女性像などで優しく気品に富む色彩で描いている。
 北日展賞を受賞した宮中さんの作品は、上高地(長野県)の冬景色をモノトーン調で描き森閑とした情緒。キャリア13~4年でグループ展で発表しているが、無審査とはいえ公募展に出品したのは初めて。上高地へは、7年程前に家族旅行で訪れたという。一般出品では、小川佐世子さん(当別町)の美しい色彩の『藤』(30号)も印象的。
 10月7,8日に移動展が三笠市民会館で開かれる。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで24日まで。

 ◆写真は北日展賞を受賞した宮中裕子さんと作品

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最高賞は山さんの油彩 『第50回記念道美展』


 
 1969年に第1回展を開いた北海道美術作家協会が50回展を迎えた記念展。絵画、工芸、写真の3部門に319点の応募があり170点が入賞・入選した。最高賞の道知事賞は、札幌市の主婦山愛実さん(45)の油彩『ensure~虚実』(100号)が選ばれた。
 応募は写真が224点で最も多く次いで工芸、絵画。会員、会友と一般応募のの入賞・入選作品387点が展示されている。
 山さんの受賞作は、複数のトナカイに女性が乗っているというシュール調でストーリーを秘めた内容。筆とペインティングナイフでぐいぐい描き込み洗練されている。05年に新人賞、10年に会員賞を受賞、来年12回目の個展を開く。
 実姉の片桐抄織さん(札幌)も会員で油彩を出品、ご主人の好美さんも初出品で入選。片桐さん、山さん姉妹の母親、野田敦子さん(同)は道展会員というアート一族。

 道美展賞は麻生敏子さん(北広島)、魚住慈子さん(札幌)、金澤俊美さん(美唄)が受賞した。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで18日まで。入場料500円(70歳以上、障がい者、高校生以下は無料)。


 ◆写真は道知事賞を受賞した山愛実さんと作品

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抽象絵画31点を発表 『丸藤 真智子展』

 

 「土が持っている味わい、暖かさに魅せられます」―。『土塊(つちくれ)』をタイトルに0号から100号の作品31点を発表。このうち29点は今年の新作。一昨年に次いで11回目の個展。
 一貫して抽象絵画に取り組んでいる。日本画の顔料、水性顔料、クレヨン、ガラスの粉などを使い、ペインティングナイフで入念な描き込み。
 カラフルな空間に線や球体、不定形なフォルムが何かを楽しみ、思いをめぐらせるかのように自由自在といった感じで表現されている。
 『赤い土の子』は、赤の中にうごめく球体、『白い目』は、ブルーの空間に大きなだ円状の球体が浮く…などは大きなスケール。ストーリーが込められている。
 下絵もなく、いきなり描いていく。「描きながら変わる、楽しく取り組んでいます」。線の走りにリズム感がある。

 札幌市中央区南1西3、さいとうgalleryで17日まで。


 DSC01201_convert_20170915162244.jpg  丸藤 真智子(がんどう・まちこ)さん
 今年だけで公募展、個展、グループ展で6回発表。「これからも頑張ってきてよかったと思えるようにさらに励んでいきたい」。来年も既に個展の予定がある。結婚、出産などで40歳代から本格的に。新道展で2014年協会賞、15年60回記念賞を受賞。新道展、道抽象派作家協会会員。1953年札幌市生まれ。同市在住。


 ◆写真はクレヨンなどで描いた『白い目』(100号)

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喜寿記念で11回目の夫婦展 『石田壱城と信子の書と表装展』

 

 中学1年から書を始めて65年、そして今年喜寿を迎えた。その記念展。濃墨、淡墨などによる力作、大作を現代表装作家の信子夫人が絹地、スカーフなどで書の文字や雰囲気合わせてデザイン、書の情緒を高めている。
 このような夫婦展は全国的にも珍しいという。
 軸装、額装から小作品まで39点。力強い筆勢の漢字の一文字、多字数から淡墨による流麗な美の作品まで多数。
 これらを信子夫人の表装で飾っている。「作詞者と作曲家のような関係です」。
 絹地や着物の生地、作品によっては和紙も使い優しい色彩で飾り、書の魅力を高め、優雅な雰囲気。夫婦展は、石田さんが1999年に全道書道展で文部大臣奨励賞を受賞したのを記念、初めて開いて以来11回目。10日に喜寿の祝賀会も開かれる。

 札幌市中央区大通西3、道新ぎゃらりぃで12日まで。


 DSC01193_convert_20170910101149.jpg  石田 壱城(いしだ・いちじょう)さん
 雅印20本、ニューヨークに行った時の写真、これまでに受け取った多数のはがきなども展示。隣室で尚志会展を開いている。全道書道展、北海道書道展で準大賞、北広島市から文化賞、北広島市文化連盟から文化功労賞など受賞。読売書法展理事・審査会員、北海道書道展審査会員、北広島市書道連盟、尚志会会長。1940年登別市生まれ。北広島市在住。


 ◆写真は展示されている多彩な書

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279点が美を競う 新北海道美術協会展

 

 新道展の第62回展。会員108点を始め会友、一般応募の入賞・入選作品合わせて279点が全館に展示され、ファンの足を止めている。
 油彩を中心に水彩、ミクストメディア、インスタレーションなど力作、大作が競い合っている。2年連続協会賞の水高和彦さん(恵庭)のミクストメディアは188×188㎝、初出品で佳作賞・林正重さん(岩見沢)の油彩『飛沫』は縦324㎝、会員三浦恵美子さん(苫小牧)のインスタレーションは横幅10mなど思い切った取り組み。
 絵画は具象の風景、人物から抽象作品まで多数。水彩画が増えたのも特徴。初出品は24人。今年5月、84歳の生涯を終えた会員松本淑江さんの遺作も展示されている。
 熊本地震への義援金を目的とした会員によるチャリティー小品展も開かれている。入場料600円。今年から大学生以下は無料。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで10日まで。


 ◆写真は展示されている数々の大作

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大作中心に51点 『藤井 高志歩み展』

 

 「これまでの歩みを振り返り新たな歩みを」―。1973年に20歳で学生全道展で奨励賞を受章した油彩から最近作まで51点を出品、歩みをたどっている。サムホールから150号で100号以上が16点。迫力感が広がっている。
 45年の歩みである。風景や静物もあるが「時の断片をキャンバスに」と89歳になる母親シュンエさん、作者自身そしてお孫さんを中心にストーリーを秘めた取り組み。
 『旅の始まり』は、子供の背景に木造校舎、『少年の日(秋)』は、橋のたもとで少年が横になっている、母への熱い思い込めた『母のいる風景』…それぞれに熱い思いがあり、情感が伝わってくる。1匹の犬の向こうに風景、小川に架かっている橋と風景なども何かを言いたそう。
 筆とペインティングナイフで入念な描き込み。そこには、作者の人生が込められている。

 北広島市芸術文化ホールギャラリー(JR北広島駅東口)で3日まで。


 DSC01164_convert_20170902101544.jpg  藤井 高志(ふじい・たかし)さん
 2015年に次ぐ個展。個展、グループ展は数多いが「51点も展示したのは初めてです」。北広島での個展も初めて。全道展で奨励賞、蒼騎展で奨励賞、文化大臣賞など多数。全道展、蒼騎展、北広島美術協会、グループ環、櫂展会員。北見工大卒。1953年空知管内浦臼町生まれ。北広島市在住。


 ◆写真は作者自身の思いを込めた『旅の始まり』(150号)
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