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~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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響き合うブルー、ホワイト 『藤山 由香展』




 抽象絵画を発表し続けて16年。今回の個展も「記憶は流れる~雪解けの川へ」をタイトルに、ブルーを基調に流れ行く景色を思わせる抽象作品9点を発表。サムホールから25号。
 「赤のような激しい色は苦手」だそうで全作品がブルーの濃淡とホワイトが、リズミカルに響き合うように表現されている。それは、川の流れのようでもあり、水面に映る雲の表情のようにも見える。
 筆だけで入念な描き込み。下地に赤や黄色も。スケッチをする訳でもない。形にこだわらずイメージの世界を展開している。「秋から本格的に描き、発表は冬になるので、どうしても雪のイメージになります」。季節感と共に軽快感が広がっている。

 札幌市中央区南5西20、ギャラリーミヤシタで3月4日まで。



 DSC01600_convert_20180222102228.jpg 藤山 由香(ふじやま・ゆか)さん
 高校時代は全道展、独立展会員大地康雄氏の指導を受けた。当時は具象だったが、2003年の初個展から抽象絵画を発表。一貫してブルーが基調。武蔵野美大短大部通信教育部油彩コース卒業。1974年札幌市生まれ。同市在住。

 ◆写真は『記憶は流れる~雪解けの川』シリーズの10号の油彩
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70人が個性豊かに 道彩会会員会友展



 水彩画の公募展である北海道水彩画会(小堀清純代表)の第37回展。会員53人、会友17人の合わせて70人が新作を発表、個性を競っている。
 公募の第38回展が、今年9月に開かれる。会員、会友展は、いわばその前哨戦。40歳代から90歳代まで幅広く昨年会員推挙になった4人のうち3人、新会友は5人全員が出品。
 具象的な取り組みを中心に風景、人物、花、静物などモチーフは多彩。パステルやアクリル絵の具を併用した作品もあり、内面性を追究している。
 工藤和子・路子さん(札幌)親子や沖縄から今村紀子さんも出品。
 10号から40号が中心。本展の大作中心主義とは、一味違った水彩画の魅力を見せている。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で25日まで。


 ◆写真は左から小堀清純代表、石井慶子さん、武田輝雄さんの作品

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洗練された美の陶器 『三上 慶耀鹿追窯作陶』

 

 十勝管内鹿追町で作陶の道に入って以来25年。地元で採取する粘土とかぼちゃの葉と茎を灰にした釉薬で仕上げブルーやグリーン系を基調にした家庭用食器約50点を出品、洗練された美しさがファンの心を捉えている。
 作品は花びら文様の花皿、高さ約30㎝の花びん、八角鉢から小さなカップ類まで多彩。いずれもブルーやグリーンの濃淡の変化が美しく輝いている。しかも微妙に表現が違う黒っぽい線の走りが変化を与えている。
 「線」は、焼成する熱による膨張率の変化によって生ずる貫入の紋様。独学で確立した。「地元の農作物の灰を釉薬に」を基本に研究を続けた結果の「青澄釉」の新作を2008年から発表している。独自の“三上アート”である。

 札幌市中央区南1西2、丸井今井一条館7階で13日まで。



 DSC01588_convert_20180204104856.jpg 三上 慶耀(みかみ・よしあき)さん
 札幌では2011年以来個展を続けている。1998年平原社展に初出品で入選、2013年めし椀グランプリ展で入賞、17年東日本伝統工芸展で奨励賞。窯は電気。日本工芸会準会員、日本工芸会東日本支部北海道研究会、北海道陶芸会各会員。帯広工業高校卒。1971年十勝管内浦幌町生まれ。鹿追町在住。

 ◆写真は、青澄釉による数々の作品

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多彩な透明ガラスの美 『高臣 大介ガラス展』


 
 胆振管内洞爺湖町にガラス工房『gla₋gla(グラグラ)』を開設して以来16年。毎年精力的な取り組みを続けており、今年初の個展は「紡ぎあう」をテーマに大小100点の吹きガラスの作品を発表。その魅力を見せている。
 吹きガラスといっても「形に入れない」という宙吹きガラスの手法。大小の花器、各種容器類の形が、それぞれ微妙に変化、線の表現が美しい。しかも「ガラスは透明が基本…」と語り色彩は一切していない。色文様がない。
 昨年パリ、アメリカ(オハイオ州)を訪れ、そこで制作した作品も発表。
 小さな器から高さ約40㎝の花器まで多彩。『満月のガラス』『月の器』『水に咲く』といったタイトルの透明の美が清楚。思わず手に取ってみたくなる。

 札幌市北区北16西5、テンポラリースペースで前期は4日まで、後期は6日から12日。


 DSC01583_convert_20180204104754.jpg 高臣 大介(たかとみ・だいすけ)さん
 工房開設は2002年4月。高台にあり洞爺湖が一望できる。個展、グループ展で相次いで発表、今年も3月、5月に東京で。東京ガラス工芸研究所研究科修了。1973年千葉市生まれ。洞爺湖町月浦在住。

 ◆写真は、こでまりを生けた花器など
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