~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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黒を基調に気品の器類 『中島 勇作陶展』

 


 「黒色が好きなのです」。黒の釉薬が神秘的に輝く大小の皿、コーヒーカップ、花器、徳利やオブジェなど60点を出品。個展、グループ展は数多く、今回は2014年に京都で開いて以来の個展。
 「陶器ですか、とよく聞かれます」。一見、木を素材にした作品のような優しい黒の輝きと曲線の美しさである。素焼きの後にペーパーで入念に磨き、釉薬をかけて電気窯で焼き上げる。
 黒がてかてかしている訳ではない。内面ンの深さを感じさせ盛った料理や生け花を一層引き立たせそう。比較的薄地でもある。気品があり思わず手に取ってみたくなる数々の作品である。


 札幌市中央区大通西23、ギャラリー円山で8日まで。


 ◆写真は黒を基調にした数々の作品


 P1070833_convert_20170505102028.jpg  中島 勇(なかじま・いさむ)さん
 陶芸家だった実母シズエさんの影響で小学校時代から作陶。1999年北海道陶芸展で札幌市教育長賞を受賞以来陶芸協会特賞、大賞、審査員特別賞、会員優秀賞など次々に受賞。初個展は2008年。シズエさんと10年に親子展も開いた。北海道陶芸展会員。1978年札幌市生まれ。同市中央区在住。

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鉄彫刻中心に多彩な催し 『浅井 憲一作品展』

 


 1980年以来鉄彫刻に取り組んで37年。「作家の息遣いとその結果を見て欲しい」という意味を込めた「イキノアリカ」をテーマに工房と野外に鉄彫刻を展示。合わせて数々のイベントが行われ、楽しい内容に。幸子夫人もスケッチ展を開いている。
 「森の工房」の周囲は、白樺や松などの樹林がうっそうと繁り、山奥にでも入ったような環境。笹もびっしり広がっている。
 工房は2階建て。鉄を切り、溶接するなどして作り上げた女性像、石山軟石を使ったアリをイメージした作品が床面、壁面にいっぱい。動めくような雰囲気。野外には球体状の大小の作品。
 これらの作品に合わせて初日の3日に続き7日もアーテイスト、音楽会、舞踊などが行われ作品展を盛り上げる。


 札幌市南区石山1039-5、AZプロジェクトで7日まで。


 ◆写真は鉄彫刻の女性像(全長1・60m)


 P1070824_convert_20170505101804.jpg  浅井 憲一(あさい・けんいち)さん
 元々は油彩だった。1980年道展に鉄彫刻を出品して新人賞。90年にAZプロジェクトを設立。札幌、東京で「真夜中のサーカス」をテーマに発表。1952年大阪市生まれ。札幌市南区在住。

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本道の風景を雄大に 『高橋 哲夫油彩画展』

 
 2006年4月、江別市から現在の石狩管内当別町にアトリエと画廊を開設して10周年を迎えた記念展。描き続けている本道の風景を中心に60点を展示、その魅力を存分に見せている。サムホールから20号。
 「風景は頭の中に入っている」―。変化に富んだ四季の表情を、ペインティングナイフ1本でぐいぐいと描き込んでいる。展望する冬の大雪山や積丹半島の海、空にくっきりと浮く利尻富士、グリーンが響き合うような鮮やかな白樺林…大きなスケールで空気感いっぱいに描き上げている。
 濁りのない明るい色彩でコントラスト豊か。「書き出したら一気に仕上げる」と語り、生き生きとした描写力である。
 当別町字金沢316-3、高橋画廊で7日まで。

 ◆写真は大きなスケールの油彩『利尻富士』(20号)


 P1070814_convert_20170505101702.jpg  高橋 哲夫(たかはし・てつお)さん
 絵は独学。30歳代後半から描き始め今年で40年以上。1984年道展に初出品で入選、以来プロの道に。毎年道内、本州で個展を開き今年も1月に水戸、3月青森、4月函館の各地で開催、更に7月札幌、9月八戸、12月福島市で予定。2015年に北洋銀行のカレンダーを担当した。1935年伊達市生まれ。当別町在住。

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本道の風景を雄大に 『金澤 巌自選展』

 

 「北海道で行かないのは日高ぐらい」―。本道の風景を描き続け、これまでに「北の自然を描く」をテーマに発表してきた。今回も風景を中心にした油彩31点(0号~80号)のほか水彩画7点と女性像を描いたパステル画10点の合わせて48点を出品。パステル画では「初めて発表する」という笑子夫人を描いた作品も。一昨年に次いで11回目の個展。
 「海岸線をマイカーで回り知らない所はないくらい」―。海、山を中心に雄大なスケールの油彩が人目を引く。上から見下ろすような積丹の風景、十勝岳を望んだ見上げるようなスケール、遠くに羊蹄山を展望する構図、花、畑を手前に広々とした美瑛の丘…自然の表情を魅力たっぷりに展開している。
 山々を見上げる、海、湖を見下ろす…そんな光景を入念に空気感いっぱいに描き込み迫力がある。1点1点に思いが込められており、20年以上も前の作品と新作を揃え歩みをたどっている。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で30日まで。

 ◆写真は十勝岳温泉から望んだ油彩『崖尾根の秋』(50号)


 P1070807_convert_20170427100741.jpg  金澤 巌(かなざわ・いわお)さん
 「個展は、多分これが最後になると思い自選展にしました」。描く風景は現場主義。2002年札幌市民芸術展で佳作賞。初個展は1995年。93年札幌・福井野中学校を最後に退職。道学芸大学(現道教育大学)札幌校卒。1932年砂川市生まれ。札幌市手稲区在住。

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14人が55点を出品 『北海道抽象派作家協会展』



 「抽象作品の魅力を発進したい」―。1974年に第1回展を開いた抽象派作家協会の第44回展。第1回展からの同人で会長の今荘義男さん(岩見沢)ら11人を推薦作家3人の14人が、大作を中心に55点を出品、その魅力を競っている。
 作品は油彩を中心にパステル、水彩、版画、ミクストメディア、インスタレーションなど多彩。いずれも大作。今年初めて出品している推薦作家の田中郁子さん(浦河町)も100号の油彩4点を出品。
 会場中央に展示されている同人・田村純也さん(苫小牧)のインスタレーションは5・5㍍×2・3㍍の大作で訪れるファンの足を止めている。
 個性豊かで独自の展開を見せている。事務局では「表現力、オリジナリティ豊かな作品を楽しんでほしい」と語っている。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで23日まで。

 ◆写真は中央が田村純也さんのインスタレーション
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