~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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白を基調に清そな陶器 『嶋貫 郁美陶展』

 

 「白が好きです」―“春の息吹”をキャッチフレーズに白を基調にした大小のうつわ、皿、花器30点を中心に桜の花びらを散りばめた造形的な作品、小さな桜の花びらの作品をそろえ、春を迎えた喜びが広がっている。2013年に京都で初個展を開いて以来2回目。
 角状の高さ約45㎝の花器、茶系の柱状に桜の花を散りばめた11本の造形作品以外の花器などは白が基調。その表面は、ひび割れ状の文様がリズミカルに表現され、内面は釉薬による淡いブルー、グリーン系が輝いている。清そで気品がある。皿は、うず巻き状の文様。
 『春』を強調するように展示されている作品の間に小さな桜の花の作品をさり気なく置き、花をつけた枝も6本吊り下げるなど優しい気配りの展示になっている。

 札幌市中央区大通西23、ギャラリー円山で8日まで。

 ◆写真は白を基調にした数々の作品


 P1070750_convert_20170403101301.jpg  嶋貫 郁美(しまぬき・いくみ)さん
 円山陶房の陶芸教室で指導している。北海道陶芸展で2010年奨励賞、11年協会大賞、12年会友賞。16年現代陶芸奨励賞展に入選。師は陶芸家の下沢敏也さん。北海道陶芸展会員、北海道芸術デザイン専門学校卒。1982年福島県生まれ。札幌市在住。

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生命基調に独自の発想 『若林 洋子展』

 


 「楽しみながら描いています」。貝の形をカラフルに表現した『ロマンチック貝動』と油彩による『ミクロコスモス』のシリーズ17点を発表、独得の感性を見せている。個展は、2002年以来15年振り。昨年の道展に初出品で入選、その記念展とも言える。
 「ココロの宇宙にあそぶ」をタイトルに独自の世界を展開している。
 『ロマンチック貝動』は、モデリングペースト、アクリル絵の具で大小の貝殻を表現、その表面に帯状、線、うねりといった動きを描くように表し、生命を強調している。
 道展入選作と同じタイトルの『ミクロコスモス』は、画面いっぱいに動き回る細胞の生命力、呼吸を印象づけている。その動き、表現は人間の顔のようであったり、魚のようであったり、円の重なりであったり…入念、濃密な描き込み。小さな宇宙なのかも知れず、思わず引き込まれる。豊かな発想と描写力である。


 札幌市中央区南1西3、さいとうgalleryで4月2日まで。


 P1070745_convert_20170330100829.jpg  若林 洋子(わかばやし・ようこ)さん
 「デッサンをせずイメージで描いて行きます」。『ロマンチック…』は2013年から取り組んでいる。師は美術家の阿部典英さん。創作グループ「むすびめ」で発表を続けている。北海道造形デザイン専門学校グラフィック科卒。1949年小樽市生まれ。札幌市在住。

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風景の魅力存分に 『坂元 輝行風景画展』

 
 「歩く、感じる、描く」シリーズを続けており、その第11回展。水彩画を中心に「かつて描いていた」という油彩27点と合わせ64点を出品、風景画展の魅力を見せている。
 水彩は札幌を始め石狩、小樽、余市、夕張、函館…道内各地と油彩は東京、福島、広島県など広範囲。主にバス、JRを利用、スケッチをし、写真を撮る。
 小樽運河、北大講堂、大通風景、石狩の灯台、留萌の港の秋、夕張の冬景色…明るい色彩と生き生きとした筆勢で描き上げている。
 黒い線描を生かし動的な空気感が広がっているのが特徴。描く早さが伺え画面いっぱいに展開している。人影は無い。「風景は、時間と共に変わる。自分なりに感じる風景です」―。リズム感のある描写力も特徴。訪れるファンの心を捉えている。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で4月2日まで。

 ◆写真は水彩の『ニセコ盛夏』(10号)


 P1070738_convert_20170330100721.jpg  坂元 輝行(さかもと・てるゆき)さん
 毎年精力的に個展、グループ展を続けており、4月6日から小樽・運河のやどふる川でも。5月にグループ展も。1997年に札幌・真駒内中学校を最後に37年間の教職を終え、以来絵筆ひと筋。さっぽろくろゆり会会員。北大水産学部卒。1936年旭川市生まれ。札幌市在住。

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珍しい左右対称の構図 『内藤 克人版画展』

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 「YOSAKOI」をモチーフに鏡刷りという技法で左右対称の作品を発表している。「この技法では初めてです」。モノクロ調の濃淡で躍動感あふれる女性ダンサーを画面いっぱいに描いた横1・80㍍×縦70㌢の大作7点を中心に11点を発表。2011年以来4回目の個展。
 本道では数少ないリトグラフ(石版画)の作品。薄く透明の雁皮紙を使用、一色一版で仕上げた作品は左右対称の構図になっているのが特徴。しかも大作。
 『街・路・舞』のシリーズ、シャープな線の走りで大勢のダンサーが、空中に舞うように生き生きと描かれている。「リトグラフで鏡刷りの手法による作品を発表する作家は、本道では他にいません」。左右対称でリズミカルな表現。踊るダンサーの気迫、喜びがあふれている。

 札幌市中央区北1西28、ギャラリーレタラで4月9日まで。

 ◆写真は『街・路・舞』シリーズの大作


 P1070705_convert_20170324101518.jpg  内藤 克人(ないとう・かつひと)さん
 「YOSAKOIの大作をいずれ発表したいと思っていた。刷りに入るまでが大変でした」。会場で制作の工程をビデオで見せている。道展で新人賞、佳作賞、会友賞、国展で新人賞、準会員優秀賞、2001年には北広島市文化奨励賞を受賞。道都大学教授だったが、現在は非常勤講師。国画会、道展会員。1957年札幌市生まれ。北広島市在住。

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発会を祝い38点 『グルッペ空展』


 「楽しく豊かな創作活動を」と、新たに発足したグループの第1回展。18人が油彩、水彩画を中心に陶芸を含め、一人1点から4点合わせて38点を展示、スタートを飾っている。
 「大空に高くどこまでも広がっていきたい」という願いを込めてグループ名を「空」に。メンバーは札幌市在住を中心に登別、室蘭、夕張市からも。
 絵画は50号以下。具象を基調に風景、花、人物など多彩。それぞれが個性を発揮しており道内、本州の公募展で活躍している人も。26日には批評会と実技研修会も開かれる。
 日下康夫代表は「個々の作品を尊重し、学び合い、信頼関係を深めながら新たな創造性を追究していきたい」と語っている。第2回展は1年後に予定されている。

 札幌市中央区南2西1、山口中央ビル・アートスペースで28日まで。

 ◆写真は展示されている作品の一部

 
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