~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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自然の魅力存分に 『藤田 敏次水彩展』

 

 「水彩画だけの個展は初めてです」―。公募展、個展で油絵を発表していたが、今回は透明水彩絵の具による38点を出品。道内各地と一部海外と本州の風景を空気感に富み、明るい色彩で描いている。5回目の個展。
 礼文、美瑛、石狩、十勝…道内各地の初春から秋にかけての風景を生き生きと描いている。「礼文島出身ということもあって海の絵が多い」とのことで明るくさわやかな『利尻の漁港』、大きなスケールの『初夏の利尻』、画面の殆んどが海から望んだ岩の風景など多彩。
 一方『十勝残雪』、上富良野の雄大な構図の『唐松の大地』といった取り組みも。濁りのない色彩で自然の魅力を見せている。
 「まだ行っていないのは釧路町…」で、すべて現場でスケッチ。臨場感に飛んでいる。南フランス、イタリア、千葉、長崎県を描いた作品も。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で9日まで。

 ◆写真は利尻の風景『猫岩と桃岩』(6号)


 DSC01043_convert_20170709104806.jpg  藤田 敏次(ふじた・としつぐ)さん
 油絵は独学だが1994年から示現会展、2003年から道展に入選を続けている。「水彩画も習ったことはありません」。1957年、北電に入社した年に油絵の用具一式を購入、示現会会員。苫小牧工業高校卒。1939年宗谷管内礼文町生まれ。札幌市北区在住。

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廃材に生命感 『高橋 博昭展』

 

 「存在価値がなくなった物たちに再び光を」―。続けている「生存」のシリーズの抽象絵画23点を発表。素材は各種廃材だが、白を基調に内面性の深い取り組み。0号から100号。一昨年に次いで7回目の個展。
 「素材と格闘しながら30年かかってここまできました」。使用する素材は木、布、ベニヤ板、段ボール、紙、テープ…すべて廃材。それらを「黒で汚した」という発泡スチロールに張ったり、ひっかいたりしてイメージを高め最後にローラーで絵の具を重ねて仕上げる。
 表面は洗練されたホワイト。多彩な素材が自由自在といった感じで重なり合い深い内面性を秘めている。「作ろうとしてはダメ。偶然性があり、素材を楽しみながらイメージを高めています」。廃材に生命感と美しさをよみがえらせている。

 札幌市中央区南5西20、ギャラリーミヤシタで7月9日まで。

 ◆写真は『生存』のシリーズの0号6点


 DSC01025_convert_20170630153330.jpg  高橋 博昭(たかはし・ひろあき)さん
 「すぐ取りかかれるのもあるが、半年かかる作品も」。元々抽象絵画。道展で1990年会友賞、翌年会員に。90年まで美術文化展、道抽象派作家協会展に出品。佳乃子夫人も抽象絵画を発表、道展会員。奈良芸術短大美術科卒。1954年岩見沢市生まれ。同市在住。

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優しいロマンの世界 『湊 征一郎展』



 20歳代で亡くなった詩人、金子みすゞの詩に合わせた絵を描き、さらに作者自身が思いを寄せた詩を添えた「金子みすゞの世界展」をタイトルに32点を発表。そのほかに30点を展示。指導している生徒の作品もそろえ、ほのぼのとした情緒に。
 作品は、ポリプロピレン(PP)孔版画。薄いフィルムをカッターナイフで切って切って絵を作り、3~4枚重ねて化粧用のパフで彩色する、という独自の手法。色彩が優しいのが特徴。
 少女が空を飛んでいる、七夕飾りの舟が海を行く、夕焼け空を見る少女…心温まるほのぼのとした世界をストーリーを込めて描き込んでいる。
 「用品などは100円ショップで購入でき、版画特有の面倒な道具は不要」という。作品は、幻想的とも言え優しい夢とロマンの世界である。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で7月2日まで。

 ◆写真は展示されている数々の作品


 DSC01037_convert_20170630153227.jpg  湊 征一郎(みなと・せいいちろう)さん
 元々は油絵。公募展で入賞、入選していた。2004年にPP孔版画を考案、札幌孔版画会を設立、代表に。指導しておりファンが多い。「誰もが気軽に取り組めます」。学生時代に詩を書いていた。9月にも個展を開く。1941年留萌管内苫前町生まれ。札幌市中央区在住。
 

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さまよう2000体 『艾沢 祥子展』

 


 作品は、インスタレーション、ティッシュペーパーをろうで固めた“白い人間”が、行く当てもないように床面にびっしり展示されている。その数2000体。「さまよう多くの難民に思いを寄せて取り組んだ」という作品で、テーマは『My friend』。札幌では2年振りの個展。
 広く暗いスペースに高さ10㎝から15㎝の“紙の人間”が暗い会場でうごめいている。荷物を背負っている姿も。
 これから何処へ行こうか、という光景。
 「テレビで難民の姿を見てこの1年間で作り上げた」という。厳しい環境の中で、救助隊が助けを求める人たちに「My friend」と声をかけたということから作品のタイトルに。
 暗い壁面に“白い人間”の影も映し出されている。さらにデジタルプリント、インクジェットプリントによる黒い影の作品も。


 札幌市東区本町1条1丁目、茶廊法邑で7月2日まで。


 ◆写真は床面に展示されいてる多数の人々


 DSC01017_convert_20170625111020.jpg  艾沢 祥子(よもぎざわ・しょうこ)さん
 元々は版画家。その後インスタレーション、クレヨンや鋭筆によるドローイングなども。今回のようなティッシュペーパーを使った制作は10年に。個展、グループ展は数多く個展は東京、岡山、金沢、京都などでも。2014年に北海道文化奨励賞。1995年、97年にニューヨークで研修。1949年空知管内由仁町生まれ。札幌市在住。

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優しく気品の「白の世界」 中村 裕作陶展


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 「10年ぐらい続けた」という『雪原』のシリーズ、そして「昨年から…」の『白樺林』をモチーフにした『白の世界』の作品約100点をそろえ、優しい気品が広がっている。札幌と東京で隔年で個展を開催、今回の三越だけでも18回目。陶芸のキャリア40年。
 作品は大小の花器、つぼ、皿、マグカップ、陶板など多彩。それらは清そな白、淡いブルーが基調。白樺林を表現した『樹林文花器』、白い世界に月が浮く『月下雪原大皿』、渓雪や流氷文の陶板…ソフトで水墨画の世界をイメージするような上品さである。
 白樺林や流氷などの文様は、素焼き状の時にマスキングテープを張り、スプレーで釉薬をかける…という手法。ガス窯で1230度まで上げる。「いかに奥行きのある作品に仕上げるかです」。白樺林、雪の世界の変化する表情を美しく、優しく捉えている。

 札幌市中央区南1西3、三越9階ギャラリーで26日まで。

 ◆写真は、白を基調にした数々の作品


 DSC01014_convert_20170625110913.jpg  中村 裕(なかむら・ひろし)さん
 散歩をし自然を観察している。1982年札幌市南区滝野に築窯、その後91年に駒岡に移築。窯名は草の窯。個展は86年から三越、95年年から東京で。おおたき北海道陶芸展で金賞、現代茶陶展で優秀賞など多数受賞。北海道陶芸会会長。1954年網走管内美幌町生まれ。札幌市南区在住。
プロフィール

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Author:chikuwapan
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