~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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88歳、歩みをたどる展示 『平山 幹昌個展』

 

 「展示作品は、私のこれまでの歩みです」。88歳の作者が油彩の風景を中心に水彩画、木版画合わせて35点を発表。40歳代からの作品。肉太のタッチで描き込み、風景は空気感が広がっている。6号から10号が中心。一昨年に次ぐ個展。
 「秋の景色が好きで、夏は海を描いてきた」。オホーツク、十勝、知床方面を中心に山、川、平原を広々と重厚な筆勢で展開している。「特別な師はいない」と語り大学時代から油絵を。60年以上のキャリア。
 「もう現場で描くのは無理…」だが、展示作品は現場主義で自然の四季と向き合ったものばかり。風が通り抜けるような臨場感がある。風景に人影は全くない。
 スコットランド、カナダなど海外の風景も。「思い出の多い作品ばかりです」。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で20日まで。


 DSC01846_convert_20180517103259.jpg  平山 幹昌(ひらやま・みきまさ)さん
 帯広中学(現帯広柏陽高校)時代は水彩画を。十勝で育ったことから自然の魅力を追究。札幌啓北商業高校の英語の教師だったが50歳で退職、画業に専念。1988年日展に入選、89年日洋展で奨励賞。画集も発刊。小樽商大卒。1930年十勝管内足寄町生まれ。札幌市南区在住。

 ◆写真は油彩の『知床連山と湖』(10号)

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鉄の彫刻を独自の絵画に 『片桐 三晴個展』

 

 スペインの鉄の彫刻家フリオ・ゴンサレス(1876~1941年)の作品に魅せられ、独自の感性で再現した色彩豊かな油彩を中心にモノトーン調の作品、立体作品合わせて38点と壁面を飾ったインスタレーションを発表。2015年以来3年振り16回目の個展。
 「ゴンサレスを遊ぶ」をテーマにした油彩(6号~50号)は非常にカラフル。彫刻家ゴンサレスの作品の基調は女性像。その姿を独得の視点と解釈で彫刻の基調を生かしながら独自の“片桐アート”に仕上げている。
 頭部が向き合う、横顔を立体的に、人体が弓なり状に、あるいは母と子…そんな構図をカラフルに立体感と共に動的に描かれている。それらの絵の元になっている鉄の彫刻の原図も展示され理解しやすい内容に。
 4点の立体作品は、頭部を三角状に作り上げるなど作者の個性が伺える。
 「立体作品を平面化するという“遊び”を試みた」という。

 札幌市中央区南1西3、大丸藤井セントラで13日まで。


 DSC01810_convert_20180511110606.jpg  片桐 三晴(かたぎり・みはる)さん
 「東京で開かれたゴンサレスの彫刻展を見て心に響いたものです」。専ら個展主義。海外旅行が豊富で2000年にはニューヨークでも開催。武蔵野美術大学造形学部卒。札幌市生まれ。同時在住。

 ◆写真は展示されている数々の作品

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上空からの大作中心に 『山崎 亮個展』

 

 「20以上はモチーフにしている」という上空から大地を望んだ130号、120号の大作をはじめ水彩画を含め22点を発表。大学を卒業した1976年に初個展を開いて以来2年に1回のペースで開催、今回で22回展。
 セスナ機から見下ろした地上の風景『手稲山のアンテナ群を望む』は、雄大なスケール。林立する大小のアンテナ、数々の家、その向こうに広がる山々…リアルに入念に画面いっぱいに描き上げた光景は、そこから何か物語が生まれそうな雰囲気。丁寧な描写力である。『夕暮れの丘珠空港』は、幻想的でさえある。
 水彩画は花、風景、女性像…と多彩。その中で看護師7人の表情を描いた作品は、それぞれの個性を捉えており興味深い。

 札幌市中央区南1西3、さいとうgalleryで13日まで。



 DSC01816_convert_20180511110423.jpg  山崎 亮(やまざき・りょう)さん
 大作はアクリル絵の具。120号の大作は3ヶ月で仕上げた。大学時代に道展に初出品してHBC賞、その後札幌市教育長賞、会友賞、道教職員美術展で特選、奨励賞など相次いで受賞。道展会員。道教育大学札幌校特美卒。1952年旭川市生まれ。札幌市西区在住。


 ◆写真は雄大なスケールの『手稲山のアンテナ群を望む』(120号)

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受賞記念の“紙の彫刻” 加藤 宏子展

 

 昨年行われた50歳未満の彫刻家を対象にした公募の本郷新記念彫刻賞展で記念賞を受賞した作者の作品展。作品は「このような彫刻はあまりない」と言われている生命感に富む“紙の彫刻”。2013年から近作まで大小15点を出品、ファンを魅了している。
 素材は、和紙の原料である楮(こうぞ)。これを厚く重ねたり、逆に薄くしたりして風合いを出し重さと強度を調整するという。「新しい立体造形作品」と評価され「あらゆる地球上の生命力を表現したい」と、独自に創作を続けている。
 作品は羽を広げて飛び立つ、大きく花びらを広げている、羽が風になびいている…そんなイメージの白い造形作品が床面、壁面に展示され、天井からも吊り下げられている。色彩は一切ない。いずれも大作。
 清そさと共に生命感があふれている。

 札幌市中央区宮の森4-12、本郷新記念札幌彫刻美術館で6月17日まで。一般500円、65歳以上400円、高・大学生300円、中学生以下無料。


 DSC01804_convert_20180504100939.jpg  加藤 宏子(かとう・ひろこ)さん
 かつては石の彫刻だった。10年ほど前から“紙の彫刻”に。個展、グループ展は数多いが「今回のような大がかりな個展は初めてです」。道展で佳作賞、会友賞。道展会員。道教育大学札幌校芸術文化課程美術工芸コース卒。1968年札幌市生まれ。同時在住。


 ◆写真は横、奥行き3・6mの大作

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「北海道」をテーマに大作、力作 第6回書道わか葉会展


 
 「北海道」と命名されて150年を記念、北海道にちなんだテーマを基調にした調和体とかなの大作、力作が会場いっぱいに展示され優雅な情緒が広がっている。出品は66人と賛助出品の故山口南艸氏(神戸)ら3人。8年振り6回目の和か葉会展。
 「北海道の書道文化がより発展し広められるように」という願いを込め「北海道150年物語」と銘打ち、わか葉会顧問の阿部和男さんが北大恵迪寮の寮歌「都ぞ弥生」をはじめ石川啄木、与謝野晶子、松浦武四郎、九條武子といった方々の詩や歌を流麗な筆勢で書き込んでいる。
 書道わか葉会主宰の阿部和加子さんの書は縦180㎝、横240㎝という大作。大小の額装、軸装をはじめ帖・巻子など多彩。色彩豊かな料紙に書き込み気品がある。
 出品者は道書道展審査会員、会友が多く道内各地をはじめ東京、京都、名古屋、秋田市からも。中学3年生から大学生も出品、「150年物語」の競作になっている。

 札幌市中央区南1西3、大丸藤井セントラルで29日まで。


 DSC01793_convert_20180427101446.jpg 阿部 和加子(あべ・わかこ)さん
 6歳から書を習い、17歳から故松本春子さん、その後故山口南艸氏の指導を受けた。2013年に書作60年の初個展を、ご主人の和男さんも昨年開いた。日展会友、道書道展審査会員、読売書法会理事、草心会副理事長、書道わか葉会主宰。1947年札幌市生まれ。同市在住。

 ◆写真は、手前が阿部和加子さんの大作

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個性豊かに抽象の美 北海道抽象派作家協会展

 

 1973年に創立会員12人で結成展が開かれ、翌年に第1回展が開かれて以来今回で第45回展に。同人11人、推薦作家2人の13人が個性豊かな大作、力作を発表している。
 公募団体にかかわらず抽象の美を追究しているアーティストの作品展。創立展から出品を続けているのは、現代表の今荘義男さん(岩見沢)だけだ。
 後藤和司さん(札幌)の『軌跡』シリーズ、小川豊さん(小樽)の『心のひだ』シリーズをはじめ、2015年の新道展で協会賞を受賞した宇流奈来さん(札幌)は『未知』と題した屏風状の大作を出品するなど抽象絵画の魅力を見ている。唯一の立体作品は、田村純也さん(苫小牧)の『域』。
 長年、同人として出品を続けてきたが、昨年11月5日70歳の生涯を終えた林教示さん(岩見沢)の遺作も展示され、在りし日をしのんでいる。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで22日まで。


 ◆写真は展示されている数々の作品

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協会賞は佐藤隆之さんに 『第45回記念美工展』


 押し花、陶芸、金工、木工、和紙絵…幅広い分野の美術工芸品を対象にした北海道美術工芸協会主催の公募展。第45回の記念展。協会賞は札幌市手稲区、佐藤隆之さん(46)のペーパークラフト『ニケの翼』が受賞、会友いも推挙された。
 記念展には会員、会友と一般応募の入選者の作品60点が展示されている。富士市、東京、横浜からの出品も。
 壁面、床面に展示された作品は多彩。佐藤さんは昨年に次いで2回目の出品で受賞。白い紙を切り張り合わせるという手の込んだ制作で、鳥が白い羽を広げている構図。縦1・60m×横92㎝。
 これまでのポスターも展示され、記念の歩みをたどっている。
 協会賞以外の主な受賞者は下記の通り(敬称略)

 ▽新人賞 大野詩朋、田端乃里子(以上札幌) ▽奨励賞 佐藤美智子(同) ▽会員推挙 佐藤美智子、常本幸子(同)


 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで22日まで。


 ◆写真は協会賞を受賞した佐藤隆之さんの作品『ニケの翼』

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壮大な宇宙のドラマ 『武田 京子作品展』

 


 「宇宙は、美しく平和であって欲しい」―。熱い思いを込めた宇宙シリーズの480号、400号といった油彩の大作34点を中心に、花だけを描いた20点、さらに春から冬の花、風景をカメラに収めた写真41点を広い3室に出展、壮大なドラマを演出している。
 宇宙シリーズに取り組んで20余年。「自然災害や異常気象から地球を守りたい」という願いから始まった大作は、美しい花を中心に天使が舞うドラマチックな展開。
 大作『祈り』(480号)は「地球が愛と光の星になるように」、『輝き』(400号)は「天使が愛の光りを運んでくるように」といったメッセージを込めている。
 球体状の中に数々の花が描かれ宙に浮き、美を競い、平和を願うように天使が舞い、光りが差す…そうした雄大な展開を動的に、美しい色彩で描き上げている。迫力がある。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで15日まで。

 DSC01755_convert_20180414134313.jpg  武田 京子(たけだ・きょうこ)さん
 40年近く花を描いていたが1995年から宇宙シリーズに。65年からカルチャースクールで学んだが70年から独学。個展は50回以上で東京でも。作詞、作曲、歌も。「絵は、ひたすら描き続けてまきした」。富良野高校卒。1941年東京都生まれ。札幌市在住。

 ◆写真は油彩の大作『祈り』(480号)

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80歳記念展に大作、力作 『河瀬 陽子油絵展』


 
 「ほぼ30年は続けている」という『マリオネット』シリーズの大作を中心に女性像、風景、花を描いた23点を出品。80歳を迎えた記念展。札幌での個展は、2013年に次いで3回目。0号から100号。
 マリオネットの大作は、その存在を描いているだけではない。「明るい所へ飛んで行きたい」「あやつられるマリオネットを開放してあげたい」という思いを込めている。マリオネット5体を描いた100号の油彩は、1体が窓辺から空に向かっている光景。入念な描き込み。
 『さくら』など花そのものを描いたのもあるが、花の中の女性像「芦別市新城から望んだ」という『道』『牧場の夏』など広々として奥行きのある風景…モチーフは多彩。道展、一線美術展(東京)などで数々の賞を受賞しており存在感を発揮している。

 札幌市中央区南1西3、さいとうgalleryで15日まで。


 DSC01749_convert_20180414134159.jpg  河瀬 陽子(かわせ・ようこ)さん
 「マリオネットのシリーズは、物語を込めて描いています」。1980年に道展に初入選した作品は音楽がテーマだった。91年に『マリオネット』で佳作賞、02年に会友賞。一線美術展でも新人賞、一線美術賞、文部科学大臣賞など次々に受賞。道展、ル・サロン展会員、一線美術展委員。1938年芦別市生まれ。同市芸術の郷しんじょうにアトリエがある。

 ◆写真は油彩の『マリオネットⅠ』(100号)

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87人が大作、力作 第85回記念独立展北海道展

 


 1931年に東京都美術館で第1回展を開いた伝統の独立展が、昨年10月の開催で85回展を迎えた。札幌での開催は、その記念展で2013年以来5年振り。1990年の58回展以来通算6回目に。本道在住の52人、本州の35人、合わせて87人が大作、力作を発表、ファンを魅了している。
 「時代の旗手として新たな美の追求」「新しい時代の美術を創造する」などを掲げる独立展は独自の魅力をファンにアピールしている。
 85回展では、本道から遠山隆義さん(旭川市)が記念賞、安藤和也さん(名寄市)渡辺貞之さん(深川市)が佳作賞、宮地明人さん(岩見沢市)が奨励賞を受賞した。
 広い会場に、130号から200号の大作、力作を中心に競い合うように展示され迫力感に富んでいる。本道の会員は竹岡羊子さん、大地康雄さん、木村富秋さん(札幌市)ら8人。この会員の鹿追展が、15日から十勝管内鹿追町・町民ホールでも開かれる。
 本州からの出品では、故人となった松樹路人さん、高森明さん(東京都)の遺作も。北海道展事務局の波田浩司代表も200号の油彩を発表「多くの方に楽しんでいただきたい」と語っている。
 一般800円、大学生以下無料。


 札幌市中央区北1西17、道立近代美術館で12日まで。


 ◆写真は大作、力作が展示されている会場
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