~北海道で活躍している作家さんたちを紹介しています~  五十嵐 恒

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水面の表情を美しく 『山田 恭代美展』

 
 水面に浮く木の葉や花がゆらゆらと揺れている…「みずとひかり」をタイトルに入念に描き込んだサムホールから100号の作品15点を発表。リズミカルな自然の表情である。一昨年に次いで13回目の個展。
 「とても時間がかかります」。油絵や水彩画ではない。アクリル絵の具で描き、シルクスクリーンの技法を加え、さらに和紙を張る。という独自の技法を何度も繰り返して仕上げる。
 「ウォーターフラワー」「森の水面」「ひかりの花」のシリーズ。赤系のアネモネが水面に揺れる以外はグリーン、ブルー系の濃淡の水面に木の葉やスイートピー、アネモネなどが光と影をともなって揺れている…。
 夕暮れや四季の変化による水面の微妙な表情を心地よいリズム感で揺れている。透明感に富む色彩も美しい。思わず水面をのぞき込むような…そんな作品である。

 札幌市中央区南5西20、ギャラリーミヤシタで28日まで。

 ◆写真は『森の水面~瞑想』(100号)


 P1070864_convert_20170513145829.jpg  山田 恭代美(やまだ・きよみ)さん
 2005年から「自然」をテーマに発表。「水面のいろいろな表情を組み合わせて作品にしています」。1993年の初個展以来毎年個展、グループ展を続け東京でも。6月には北広島市でグループ展がある。99年から08年まで道展に入選。札幌大谷短大美術科卒。1971年札幌市生まれ。同市在住。

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カーニバルを情熱的に 『竹岡 羊子展』


 イタリアのベネチア、フランスのニースなどヨーロッパのカーニバルを描き続けてほぼ50年。今回も色彩豊かに情熱的なカーニバルの表情を描いた200号から100号の大作6点を中心にパステル、コラージュの作品合わせて19点を出品、熱い思いが広がっている。個展は60回以上。今回は2013年に福岡市美術館で開いて以来4年振り。
 多くの男女が歌い踊り、花火を楽しみ、ワイングラスを傾ける…そんな熱狂的なカーニバルの喜びを躍動感いっぱいに展開している。非常にカラフル。
 真っ赤な衣装の女、ドラムをたたく女性、派手な衣装で踊る人々…熱気であふれる光景を、作者もその輪の中にいるような雰囲気で描き込んでいる。そこには歓喜と平和な世界が広がっている。そして楽しいストーリーが込められている。
 個展のサブタイトルは「見果てぬ夢を追い求め」。描く情熱は尽きない。

 札幌市中央区南1西2、大丸藤井セントラル7階スカイホールで14日まで。

 ◆写真は油彩の『CARNAVAL de NICE』(200号)


 P1070851_convert_20170513145734.jpg  竹岡 羊子(たけおか・ようこ)さん
 3年前にもベネチア、ニースへ。「何回行ったか…」。現地の人と文通もしている。個展は1968年以来札幌、東京、福岡などで多数。海外展も。受賞歴も多く2012年には紺綬褒章も。独立展、全道展会員、女流画家協会委員。福岡県太宰府市生まれ。札幌市在住。

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黒を基調に気品の器類 『中島 勇作陶展』

 


 「黒色が好きなのです」。黒の釉薬が神秘的に輝く大小の皿、コーヒーカップ、花器、徳利やオブジェなど60点を出品。個展、グループ展は数多く、今回は2014年に京都で開いて以来の個展。
 「陶器ですか、とよく聞かれます」。一見、木を素材にした作品のような優しい黒の輝きと曲線の美しさである。素焼きの後にペーパーで入念に磨き、釉薬をかけて電気窯で焼き上げる。
 黒がてかてかしている訳ではない。内面ンの深さを感じさせ盛った料理や生け花を一層引き立たせそう。比較的薄地でもある。気品があり思わず手に取ってみたくなる数々の作品である。


 札幌市中央区大通西23、ギャラリー円山で8日まで。


 ◆写真は黒を基調にした数々の作品


 P1070833_convert_20170505102028.jpg  中島 勇(なかじま・いさむ)さん
 陶芸家だった実母シズエさんの影響で小学校時代から作陶。1999年北海道陶芸展で札幌市教育長賞を受賞以来陶芸協会特賞、大賞、審査員特別賞、会員優秀賞など次々に受賞。初個展は2008年。シズエさんと10年に親子展も開いた。北海道陶芸展会員。1978年札幌市生まれ。同市中央区在住。

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鉄彫刻中心に多彩な催し 『浅井 憲一作品展』

 


 1980年以来鉄彫刻に取り組んで37年。「作家の息遣いとその結果を見て欲しい」という意味を込めた「イキノアリカ」をテーマに工房と野外に鉄彫刻を展示。合わせて数々のイベントが行われ、楽しい内容に。幸子夫人もスケッチ展を開いている。
 「森の工房」の周囲は、白樺や松などの樹林がうっそうと繁り、山奥にでも入ったような環境。笹もびっしり広がっている。
 工房は2階建て。鉄を切り、溶接するなどして作り上げた女性像、石山軟石を使ったアリをイメージした作品が床面、壁面にいっぱい。動めくような雰囲気。野外には球体状の大小の作品。
 これらの作品に合わせて初日の3日に続き7日もアーテイスト、音楽会、舞踊などが行われ作品展を盛り上げる。


 札幌市南区石山1039-5、AZプロジェクトで7日まで。


 ◆写真は鉄彫刻の女性像(全長1・60m)


 P1070824_convert_20170505101804.jpg  浅井 憲一(あさい・けんいち)さん
 元々は油彩だった。1980年道展に鉄彫刻を出品して新人賞。90年にAZプロジェクトを設立。札幌、東京で「真夜中のサーカス」をテーマに発表。1952年大阪市生まれ。札幌市南区在住。

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本道の風景を雄大に 『高橋 哲夫油彩画展』

 
 2006年4月、江別市から現在の石狩管内当別町にアトリエと画廊を開設して10周年を迎えた記念展。描き続けている本道の風景を中心に60点を展示、その魅力を存分に見せている。サムホールから20号。
 「風景は頭の中に入っている」―。変化に富んだ四季の表情を、ペインティングナイフ1本でぐいぐいと描き込んでいる。展望する冬の大雪山や積丹半島の海、空にくっきりと浮く利尻富士、グリーンが響き合うような鮮やかな白樺林…大きなスケールで空気感いっぱいに描き上げている。
 濁りのない明るい色彩でコントラスト豊か。「書き出したら一気に仕上げる」と語り、生き生きとした描写力である。
 当別町字金沢316-3、高橋画廊で7日まで。

 ◆写真は大きなスケールの油彩『利尻富士』(20号)


 P1070814_convert_20170505101702.jpg  高橋 哲夫(たかはし・てつお)さん
 絵は独学。30歳代後半から描き始め今年で40年以上。1984年道展に初出品で入選、以来プロの道に。毎年道内、本州で個展を開き今年も1月に水戸、3月青森、4月函館の各地で開催、更に7月札幌、9月八戸、12月福島市で予定。2015年に北洋銀行のカレンダーを担当した。1935年伊達市生まれ。当別町在住。

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本道の風景を雄大に 『金澤 巌自選展』

 

 「北海道で行かないのは日高ぐらい」―。本道の風景を描き続け、これまでに「北の自然を描く」をテーマに発表してきた。今回も風景を中心にした油彩31点(0号~80号)のほか水彩画7点と女性像を描いたパステル画10点の合わせて48点を出品。パステル画では「初めて発表する」という笑子夫人を描いた作品も。一昨年に次いで11回目の個展。
 「海岸線をマイカーで回り知らない所はないくらい」―。海、山を中心に雄大なスケールの油彩が人目を引く。上から見下ろすような積丹の風景、十勝岳を望んだ見上げるようなスケール、遠くに羊蹄山を展望する構図、花、畑を手前に広々とした美瑛の丘…自然の表情を魅力たっぷりに展開している。
 山々を見上げる、海、湖を見下ろす…そんな光景を入念に空気感いっぱいに描き込み迫力がある。1点1点に思いが込められており、20年以上も前の作品と新作を揃え歩みをたどっている。

 札幌市中央区大通西5、大五ビル・ギャラリー大通美術館で30日まで。

 ◆写真は十勝岳温泉から望んだ油彩『崖尾根の秋』(50号)


 P1070807_convert_20170427100741.jpg  金澤 巌(かなざわ・いわお)さん
 「個展は、多分これが最後になると思い自選展にしました」。描く風景は現場主義。2002年札幌市民芸術展で佳作賞。初個展は1995年。93年札幌・福井野中学校を最後に退職。道学芸大学(現道教育大学)札幌校卒。1932年砂川市生まれ。札幌市手稲区在住。

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14人が55点を出品 『北海道抽象派作家協会展』



 「抽象作品の魅力を発進したい」―。1974年に第1回展を開いた抽象派作家協会の第44回展。第1回展からの同人で会長の今荘義男さん(岩見沢)ら11人を推薦作家3人の14人が、大作を中心に55点を出品、その魅力を競っている。
 作品は油彩を中心にパステル、水彩、版画、ミクストメディア、インスタレーションなど多彩。いずれも大作。今年初めて出品している推薦作家の田中郁子さん(浦河町)も100号の油彩4点を出品。
 会場中央に展示されている同人・田村純也さん(苫小牧)のインスタレーションは5・5㍍×2・3㍍の大作で訪れるファンの足を止めている。
 個性豊かで独自の展開を見せている。事務局では「表現力、オリジナリティ豊かな作品を楽しんでほしい」と語っている。

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで23日まで。

 ◆写真は中央が田村純也さんのインスタレーション

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協会賞は本田操さん 『第44回美工展』

 
 1974年に第1回展を開いた北海道美術工芸協会(山谷智子事務局長)の公募展。協会賞は、初出品の本田操さん(50)=根室市昭和町4-233=の陶芸『原生花園の主』が受賞した。
 作品は組紐、金工、木工、押し花、ペーパークラフトなど16ジャンルに及び多彩。入選の29点を会員、会友、会員で昨年他界した高木晶子さん(皮革)玉川佑子さん(刺しゅう)=札幌=の遺作合わせて71点が展示されている。
 出展は東京、富山市からも。協会賞を受賞した本田さんの陶芸、花器、象がんによる色彩豊かな手法の作陶で事務局は「インパクトの強い作品」と称している。各分野で力作がそろい充実した展示になっている。
 22日午後6時半から札幌グランドホテルで授賞式・懇親会が開かれる。
 協会賞以外の受賞者は下記の通り(敬称略)

 ▽佳作賞 橋本昌司(江別) ▽新人賞 谷次喜恵子(恵庭) 加藤海地(小樽) ▽奨励賞 三浦秀子(札幌) ▽会員推挙 福崎俊美(室蘭) 三浦秀子(札幌) ▽会友推挙 常本幸子 吉田房子(以上札幌) 山田光代(東京) 橋本昌司(江別)

 札幌市中央区南2東6、札幌市民ギャラリーで23日まで。


 ◆写真は展示されている多彩な作品

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風景を洗練された色彩で 『中吉 功展』

 
 深く洗練されたブルー系を基調にした風景15点と花を描いた油彩9点と委細が6点を発表。2015年2月15日、77歳で他界した和子夫人が撮っていた写真10点も展示している。
 風景は羊蹄山、恵庭岳など山を中心にした作品もあるが、川や海を手前に、その向こうに建物などが連なるように描いた大きなスケールの構図が心を捉える。札幌の豊平川を手前に描いた『湖畔愁想』、海を中心にした留萌の風景『朝の港』(ともに80号)は雄大な展望。
 その色彩は、濃いブルー系を基調にきれいなマチエールで入念に描き込んでいる。「現場を見て雰囲気や感じたことを独自に解釈して絵を描いている」と語り、幻想性さえ感じさせる。色彩もソフトで気品がある。サムホールから80号。

 札幌市中央区南1西3、さいとうgalleryで16日まで。

 ◆写真は豊平川を手前に描いた油彩『湖畔愁想』(80号)


 P1070760_convert_20170413110754.jpg  中吉 功(なかよし・いさお)さん
 和子夫人とは、2人展を開いたことも。1963年に初個展を開いて以来、個展、グループ展は多数。道展で63年知事賞、69年会友賞。道展会員、グループ環事務局長。札幌北高卒。1943年小樽市生まれ。札幌市清田区在住。

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色彩豊かに「T」シリーズ 外山 欽平油絵個展

 
 1998年にローマ字の「A」で始まったアルファベットシリーズの油彩。今回で連続20回目の「T」シリーズ。色彩豊かに描き上げた100号12点を中心にサムホール7点、シルクスクリーン4点、天井から吊るしたオブジェ3点を出品。「学生時代から抽象絵画ひと筋…」で、ほぼ50年のキャリア。
 「T」の文字が、大画面の中でまるで踊っているかのように描かれている。深いグリーン、ブルー系の色彩空間の中で両手を広げたり、体をひねったりしているようなフォルムが動的に表現されている。しかも赤、オレンジ、紫系といったカラフルな色調。全体がリズミカル。
 筆は一切使わない。キャンバスを置き絵の具を流すという手法。絵の具をたらす、飛ばす、時には火もつける…など独自の手法で仕上げる。深いマチエールと色彩の美しさも魅力でもある。

 札幌市中央区南1西3、大丸藤井セントラルスカイホールで16日まで。

 ◆写真は色彩豊かな「T」シリーズの油彩(ともに100号)


 P1070756_convert_20170413110635.jpg  外山 欽平(とのやま・きんぺい)さん
 「デッサンをしているうちに踊り子のようなイメージがわいた」。既に来年の「U」シリーズの構想に。毎年、函館でも発表しており、かつては北海道抽象派作家協会展でも発表していた。武蔵野美術大学卒。1937年函館市生まれ。同市在住。
プロフィール

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Author:chikuwapan
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